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カテゴリ:思い出(社会人・海外)
またベトナムにやられる お父さんは今、お母さんのダイエットに近いダイエットをベトナムでしようとしている。要は糖質ゼロまでは出来ないが、糖質減の食事をすることで緩やかに体重を落としていく計画だ。
お父さんの会社では、昼と夜に日本人専用食堂で日本食もどきを食べさせてもらっている。作るのはベトナム人だがそれなりに美味しい。日本食もどきと書いたが、これは完全に日本食だというものはなく、ほとんどがベトナム料理を日本食に寄せたような食事だ。日本食を美味しいと思わないベトナム人が作っているのだから致し方ない。
その中で、ほぼほぼ日本食と言えるメニューが2つだけある。それが日本人が教えた冷やし中華と、日本そばを茹でるだけの盛りそばの2つだ。この2つのメニューが毎週1回ずつ、昼食に出てくる。以前駐在していた日本人が教え、出す曜日も指定したことで定着している。 冷やし中華はたれの配合が若干おかしい時もあるが、レシピを渡してあるので基本的に美味したれを作ってくれるし、上に乗っている具は、写真で見せているので、錦糸卵・キュウリ・ハム・トマトと見た目にも違和感のない冷やし中華が出る 日本そばは乾麺の日本そばを茹でてさらにのせてあるだけだ。つゆは日本の麺つゆを使うので日本で食べる盛りそばと全く同じである。
いつもこの面の日は楽しみなのだが、今回に限っては「糖質減」の邪魔になる。米・パン・麺を食べないようにしたいので、ベトナムに来てすぐに通訳を使って総務から食堂に「お父さんには麺料理を出さなくてよい」と話をした。ただこれだけでは不安である。お父さんが必要ないという言葉が、「日本人は全員いらない」になる可能性が高い。いつもそういう失敗をしているので、「お父さん以外の日本人は、全員今まで通り麺を食べるから、必ず作るように」と付け加えた。
指示をしてから最初の麺の日、食堂に行くとお父さんの席に冷やし中華は無く、お父さん以外の席にはきちんと冷やし中華が提供されていた。「よし」と思って席に着いて驚いた。お父さんの席に冷やし中華は無かったが、替わりにベトナム風の焼きそば(ミーサオ)が置いてあったのだ。またベトナム人のおかしな気配りを食らってしまったようだ。
食堂の担当者は、お父さんが冷やし中華や日本そばが嫌いだから「要らない」と言っていると考えたのだと思う。そこで、木を回してベトナム風焼きそばを作ってくれたのだ。ある意味やさしい気の使い方であるが、どうして言われたこと以上の動きをするのかと思う。無くしてくれと言ったら、無くせばいいだけだ。代わりに追加しろとは言われていないのに追加してしまう。
海外の大変さと面白さではあるので慣れてはいる。だがお父さんは、これまでにもいろいろと彼らの思考を予測して先手を打つようにしてきた。だが変則的なことを指示して1回で通じた経験がほとんどない。常に彼らはお父さんの予想を超えてくるのだ。今回のエピソードもまさにこれだ。
「ダイエットしたいから麺を食べない」と言っても、おそらくまた別の気の回し方をしてくるとは思う。それでも思った通りになるまで、何度も繰り返し指示するしかない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.05.01 00:10:11
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