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カテゴリ:エッセイ
味と値段は比例するのだろうか。これはお父さんが昔から悩んでいることである。今のお父さんの答えとしては、「比例するものとそうでないものがある」である。
比例するものの例として、同じ食材であれば、比例することが多いとお父さんは思っている。例えば牛肉であるが、安い牛肉より高い牛肉のほうが美味しいと思う。すべての牛肉に当てはまるとは言えないが、高い肉はきれいにサシ(脂身)が入っていて、すき焼きにしてもステーキにしても軟らかくてジューシー、味も美味しいと感じる。少なくとも肉に臭みがないような気がする。高い肉は管理もしっかりされているのだと思う。
魚介類も同じモノであれば、価格が高いモノの方が美味しいと思うことが多い。安いカニと高いカニでは身の入り方が全然異なるし、百円ずしのウニと高級な寿司屋のウニではまるで味が異なる。無論高いほうが圧倒的に美味しい。
食べ物の値段は毎年需要と供給の関係で変化するので、今年はサンマが高いから美味しいということはないし、今年の玉ねぎは安いから美味しくないということもない。 つまり食材の値段は、希少価値や需要と供給の関係によって決まっている。
サンマよりもイワシが安いのは、イワシがサンマよりも不味いわけでは無くて、イワシの方がサンマよりもたくさん獲れるうえに、需要がそれほどないから安くなるのだ。サンマも豊漁になれば一匹70円ぐらいで買えるのだが、最近は不漁続きで一匹300円になることも珍しくない。サンマ好きのお父さんとしては食べる機会が減って寂しい限りである。
さて脱線してしまったが、サンマは高くても一匹300円ほどだ。これに対して鯛は一匹が大きいから一匹当たりの値段は当然鯛の方が高いのだが、同じ重さで比べてもタイの方が高いのが普通だ。タイは高級魚とされている魚である。 ではお父さんはどちらが美味しいと思うかと言うと、刺身でも焼き魚でも断然サンマが美味しいと思う。
個人的な好みにもよるが、こういう例を考えると、値段と味は比例しないと言えるのではないだろうか。 高級食材として知られる世界三大珍味(トリュフ、フォアグラ、キャビア)が驚くほど美味しいというわけでは無いし、日本三大珍味のウニ、このわた、からすみなども非情に値段は高いのだが、驚くほどの美味しさではない。まあウニはお父さんの大好物ではあるのだが。
安くて美味しいモノを求める人やその料理をB級グルメなどと言うが、美味しいモノは値段に関わらず美味しいし、高くても美味しくないものはいくらでもある。お父さんは安くて美味しいモノを食べる方が性に合っている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.05.21 00:10:11
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