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カテゴリ:クリエイティブライフ
【不適応も能力です】
★大越俊夫氏の言葉から― ◎“適応力”と言えば、誰もが一つの能力として高く評価する。 逆に、物事を感覚的に拒絶する“不適応”は、一般的には好ましくないものと 受け取られている。 しかし、“不適応”も立派な能力だ。 実際、私は、理性的な“適応能力”よりも、直感的・感覚的な“不適応能力” を高く評価している。 現代社会に流されることなく、自分の感性を信じ、「ついていけない」「我慢で きない」と叫ぶ子たちを、立場上、数多く見てきたが、彼らは極めて普通の 感覚の持ち主なのだ。 けっしてそんなそぶりを見せないかもしれないが、子どもというのは、いつも 親を喜ばせたいと思い、親の顔色をうかがっているものだ。 親の無意識な期待までも敏感に感じ取り、その圧迫と、自分の本当の姿の狭間 (はざま)で、がんじがらめになることも多い。 そんなこととは知らずに、親はその期待を無意識のうちに子どもに押しつけ続 ける。 押しつけている親のほうが無意識なのだから、子どもたちに必要なのは、それ を直感的に拒否する力だ。生理的感覚で拒絶する能力だ。 それが彼らの唯一の自衛手段なのだ。 もし、あなたが、これまで周囲が期待する自分になれないことに、罪の意識を 感じていたとすれば、それを捨てることだ。 不適応は罪ではない。 これまで背負ってきた重い肩の荷をおろして、生き生きと自分の道を歩んでほ しい。 無心でこの世に生まれる赤ん坊ですら、生理的に受け入れがたいものには泣い て抵抗する。 時おり見せる母乳を吐き出す行為も、その安全性を確かめ、自分の身を守ろう とする行動であると言われる。 人間は生まれたその時から、“拒否する”“抵抗する”という能力を備えている ものなのだ。 (参考文献:大越俊夫著「6000人を一瞬で変えたひと言」サンマーク出版) ________________________________________ *児童心理の分野で適応障害というものがあります。 環境や人に適応することができない、というときに使われる言葉です。 不適応と障害との境界線はあってないようなものだ、と考える人もいます。 大きな意味で、その人の性格の一部であると考えることのほうが正しいと いう意見もあるでしょう。 大事なことは、子どもの持つ能力を大人のものさしで決めつけてはいけない ということです。 エジソンもアインシュタインも、子どもの頃はまわりからは、知能障害では ないかとさえ言われました。 しかし、家族や親はまわりの評価には一切妥協せず、子どもの可能性を信じ て独自の教育をやっていきました。 適応するテンポは人によって違うものです。 テンポやリズムの違いが、人の個性でもあるのです。 個性を大切にしたいものです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2019年12月02日 07時00分08秒
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