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カテゴリ:クリエイティブライフ
【現実を受け入れると前向きになれます】
★明治大学教授・齋藤 孝氏の言葉から― ◎後ろ向き思考になる大きな原因に、加齢がある。 誰でも年をとるのはいやだし、死が近づいてくると憂うつになる。 中高年になると憂うつになるのは当然のことだと思う。 私も若い時は、自分が肉体的に衰えていくことなど、想像もできなかった。 ところが年をとってくると、そういうわけにはいかない。 いったん風邪をひこうものなら、なかなか治らない。 しかも衰えは年齢に正比例してやってくるのではなく、ある時一気に押しよせ てくる。 私は血管に動脈硬化の傾向があった時、医師に「これは治るんですか?」と 聞いたことがある。 医師は「血管の内側についているコレステロールはもう取れません。だから よくなりませんね」と断言した。 でも、コレステロールがつく速度を遅くすることはできるという。 医師もこう言っていた。「年齢とともに血管がつまっていくものです。それは 止められません。でも動脈硬化の進行をゆるやかにすることはできます」 進行をストップさせようとするから、落ち込んだり、悩んだりするのだ。 でもどんどん悪くなるものだといったん開き直り、その速度をゆるやかにすれ ばいいと思えば、気持ちは楽になる。 わたしもいったん開き直ったら、不思議と前向きになれた。 人はどんなにがんばっても、老いを止めることはできない。 だから衰えてもかまわない、と考えることが大事だ。 その上で衰える速度を遅くすればいい。 老子や荘子を読んで、老荘思想になじむと、年齢を重ねることがネガティブに 思えなくなる。 そんなふうに、リアルな現実を受け入れる柔らかい心を持つことが大事だ。 現実を受け入れるその柔らかさが、前向き力につながっていく。 (参考文献:齋藤 孝著 「前向き力」ちくま文庫) ________________________________________ *私たちは、衰えることをマイナスにイメージしてしまいます。 当然のことだともいえますが、年齢を重ねることで身体的な能力や筋力が おちても、知性や人間的な魅力が衰えることはないのです。 養生訓を書いた、貝原益軒は、年齢とともに淡泊な味の食材を食べると、 その食材の奥深さを感じるようになる。 しかし、それが本来、人間の体の健康にとっては必要だと言っています。 味覚も年齢とともに『変化』していきます。 つまり、老化ではなく、人間相応に『変化』していくということです。 『変化』を楽しめる人になりたいと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年01月03日 07時00分17秒
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