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カテゴリ:本の感想
書籍の感想です。
今回は「翼の帰る処3 上 歌われぬ約束」です。 翼の帰る処 3上/妹尾ゆふ子【3000円以上送料無料】 異例の出世を遂げたヤエトは自分のこと、大きなこと、様々なことで大忙し。 非常に大きい話でいえば、世界の蓋が開きかけていて、魔が世に出てこよう としているという話。なかなか信じがたい話ではあるけど、皇帝家の恩寵は 実在するわけで、さらにヤエトの恩寵も存在する。 恩寵が嘘をつかない(嘘をつけない)ということを考えると、恩寵で見た 予言が次々と現実になっていく様を見れば、その先の文章も実際に起こりうると 考えるのが自然です。 本当は国を挙げて対処に挑みたいところですが、まだまだ情報が足りません。 しかも、ヤエトの近くで様々な厄介事が起きています。 まずは北嶺の隣の郡の太守が北嶺の民が商売に無知なのを利用して、金品を 巻き上げ、さらには強制的に鉱山を働かしているらしいという問題。 穏便に、と思っていたけど、そうも言ってられなくなり、ジェイサルドに 頼んじゃったけど・・・コレ、悪鬼が本気出したら、やばい気がします。 後は皇女を含めた後継争いにも注意が必要です。今回はあまり話題に ならなかったけど、今回出てきた人々の誰がどの皇子と繋がっていても おかしくないですからね~ そして、個人的にはなんと元黒狼公夫人の皇帝の妹がヤエトに復縁を依頼してくる というとんでもない状況です。 帝国では再婚は許されていないため、本来黒狼公と死別した皇妹が再度結婚は できません。しかし、ヤエトは黒狼公の称号を得たことで、 「再婚ではなく、復縁だから問題ない」 という屁理屈で結婚を迫ってきます。 そして、「結婚するかしないかはヤエトに選択権がある」と。 結婚するのも裏がありそうで怖いし、結婚しないのも後でどんな報復があるか怖い。 さらには商売根性丸出しの黒狼公領代官の妻がヤエトの立身出世物語などという とんでもないものを作りさらし者にされるヤエト。個人的には一番にこれを 止めさせたいのだが、そんなことをしている暇はありません。 なんとこんな中、先日攻めてきた北方蛮族から使節が訪れ、相互平和のために 人質交換を依頼してきたのです。 断っても、帰国後「北嶺に人質を殺された」とか言われなき罪を被せられる 恐れがある以上受けるしかないわけですが、交渉のためにはヤエトは人質の セルクと一緒に北方に赴くことになるのです。 しかし、そこにはさらにもう一段罠が仕掛けられていて・・・ いやー、なかなか面白い展開になってきました。 神、魔、後継争い、そして、領土紛争と入り乱れていながら、読みやすさは 維持しているところは非常に楽しいですね。 個人的な不平の解決はいつになるのやら・・・かわいそうなヤエトですw お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2021.06.03 08:34:35
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