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カテゴリ:本の感想
書籍の感想です。
今回は「本バスめぐりん。」です。 【中古】本バスめぐりん。 / 大崎梢 移動図書館バス、通称:本バス、愛称:めぐりんを巡るお話。 定年後、友人からの紹介でバスの運転手になった光岡久志。 本の知識はほとんどなく、司書の梅園菜緒子とペアを組んで 街を回ります。 大きな事件は起きません。 小さな謎と小さな事件と小さな幸せ。そんな話です。 個人的に好きな話は「気立てがよくて賢くて」という話です。 巡回するステーションの一つ、殿が丘はかつての高級分譲地。 今は若い人が減り、お年寄りが増え、かつての賑わいがない。 そのため、本バスの利用者も減り、ステーションの移設も検討されるほど。 そんな中、利用者を増やそうと近くにある幼稚園の子たちを利用者に 誘致しようと考える。 しかし、それは非常に虫の良い話だったのです。 というのも、その幼稚園を建てるにあたって子供はうるさいだのなんだの ことあるごとに反対をして、建てた後も殿が丘方面へのお散歩を禁じるなど 徹底的にやり込めたそうです。 その時から20年の時が経っているとはいえ、そんなひどい仕打ちをした 殿が丘からのお願いを聞いてくれるものでしょうか・・・ ありそうな話だな~と思いました。 できたときはフレッシュで若さにあふれている地域も一度にたくさんの 同じ世代の人が入ってくることで、一緒に年を取っていってしまい、 気が付けば知識全体が高齢化してしまっているということは日本中どこでも 起きていることです。 そして、幼稚園の賑わいを「うるさい」とまるで悪い施設ででもあるかのように 対応することも全国で起きています。 この本ではそうはいっても幼稚園の園長さんは幼稚園に図書室を作るほど本を 愛しており、殿が丘に対するわだかまりはあったと思いますが、 本バスめぐりんを救うため、小さなお客様が本バスに訪れるようになったのでした。 全体的に、少し軽いかなと思いました。 大崎梢さんの作品であれば「クローバーレイン」の方が私は好きかな~ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2021.05.28 22:07:35
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