尻軽く行動するということ
森田先生は、物事を処理するについて、能率を上げることを強調されました。その方法を箇条書きにしますと、おおむね次のようであります。1 .処理する仕事が2つ以上あって、自由に選択することができる場合、まず易しい仕事から手をつけること。2 .考えてばかりいないで、まず着手すること3.1つのことを長時間継続しないで、仕事の転換を図ること。 「休息は仕事の転換にあり」とは、先生の名言であります。4 .しかけている仕事は、仕舞いこんでしまわないで、目につくところに出しておくこと。(形外先生言行録 山野井房一郎 81頁より引用)ここで言われている「考えてばかりいないで、まず着手すること」から考えてみたい。神経質者の場合は、様々に思考をめぐらし、成功間違いなしという確信を持たないと、なかなか行動に移らない。その結果、千載一遇のチャンスを逃してしまうことが多々ある。後で後悔するが、すでに時遅しである。私もこの手の失敗を積み重ねてきた。森田理論では、頭の中で試行錯誤することは極力少なくして、仮説を立てて、仮に実際に行動してみることをすすめている。仮に行動しているのであるから、これはまずいと思えばすぐに手を引くことができる。また失敗の経験は貴重な体験となり、次回の成功の糧となる。思考することと行動実践することのバランスが崩れている場合は、行動実践することに注意や意識を重点的に配分することが必要である。その2つのバランスを整えることにエネルギーを投入するべきである。神経質者は元々慎重な人が多いので、尻軽く行動できるようになれば、それがプラスに働くと思う。次に難しい仕事と易しい仕事がある場合、どちらから手をつけるか迷うことがある。基本は、易しい仕事、数多くこなせる仕事から手をつけるとよいと思う。嫌な仕事や、やる気が出ないとき、嫌々仕方なしに手を出していくとしだいに弾みがついてくる。そうすると、気づきや工夫が生まれてくる。そして意欲や、やる気が高まってくる。とっかかりとしては、気持ちが入らないのでやらないというのではなく、気が乗らないままに身体を動かしていくことが大切なのである。そうすれば、弾みがついたその勢いで難しい仕事も挑戦できるようになる。難しい仕事は納期をはっきりさせることが大切であると思う。いつまでにやらなければならないという最終締切りがわかれば、それまでに色々と段取りを考えることができる。難しい仕事も単純な仕事が複雑に絡まっているだけのことが多い。それを分解して単純な仕事にして、ひとつひとつクリアしていけば、最終的に難しい仕事もこなすことができるようになる。また、自分1人ではできない仕事、あるいは今現在では時期が悪いというような仕事もある。そういう時は、自分1人で抱えずに、上司などに相談して、何人かで協力し合いながら取り込むことも必要である。まだ時期早尚と言う場合は拙速にとりかかるのではなく、タイミングを計るということも頭に入れておく必要があると思う。「休息は仕事の転換にあり」は、森田理論学習をした人は生活の場に応用されている人も多いと思う。30分経てば、今手がけている仕事を中断して新しい仕事に取り組んでみる姿勢が大切である。そうすれば、また新たな緊張感が生まれて精神が弛緩状態に陥ることを防ぐことができる。それが積み重ねられば、疲労を感じることがなく、相当仕事がはかどるということである。4番目に言われていることであるが、森田先生は気になる事は、よく目に付くところに置いておくと良いと言われている。人間はすぐに忘れる動物である。先程まで、これは絶対に忘れてはならないと思っていても、別のことをしているとすぐにうっかり忘れてしまう。そういう時は付箋に書いて机の上に貼っておく。あるいは携帯のアラーム設定をしておく。皆さんも忘れないための工夫を様々にされていることと思う。気になることをよく目に付くところに置いておくと、すぐに思い出すことができる。あるいは、こまめにメモするようにしたらいいと思う。最近は携帯電話にメモ機能、ボイス機能、カレンダー機能が付いているので、有効に活用した方がよいと思う。余談だが、携帯といえば、最近UQモバイルに変更した。ここ1年間は2メガついて1か月1,980円だった。通話は1か月60分以内0円というプランだ。来年からは2メガ使えば2,980円になる。それにしても、格安である。 田舎の方で使っても支障なくつながる。既存のauの回線を使っているからだ。どうしてこんなに安いのかと聞いてみたら、店舗をあまり持たないので、事務所、人件費などの必要経費がかからないからという回答だった。他の格安スマホは、使用回線の関係で支障があることがあるので、よく調べてからにした方がよいと思う。これはあくまでも参考のために書いてみた。