2024/04/12(金)06:43
人の役に立つことをする
森田先生は「人の為に尽くしなさい」とは言われてはいないようです。
自分がどんなに変に思われようとも、「人の役に立つことをしなさい」と言われています。
この二つの言葉は同じような言葉ですが大きく違います。
今日はこの問題を取り上げてみました。
「人の為に尽くす」というのは、誤解を生みやすい言葉だと思います。
「人」と「為」をくっつけると「偽」(いつわり)という字になります。
つまり偽物(にせもの)になるということです。
やっている本人は他人のために尽くしたと思っているが、実際には親切の押しつけになっていることがあります。
しかも本人がそのことにそのことに気にが付いていないことが多い。
集談会で「小さな親切大きなお世話」と聞いたことがあります。
やっている本人は人の為という思いがあるが、相手はありがた迷惑に思っている。
煩わしいから放っておいてほしいという気持ちになるのです。
森田初心者の話を親身になって聞かないで、いきなり森田理論の解説をしているような場合です。
それよりも私の悩みをもっと聞いてほしいという気持ちなのでしょう。
これに対して人の役に立つということは、困った問題を抱えた人に対して、労力やお金やサービスを提供して援助してあげるということになります。
この場合は困っている人や問題や状況がよく見えています。
相手が困っているときに必要な範囲の援助ができていることになります。
人の役に立つことをするために効果が上がる方法があります。
商品を購入する、サービスの提供を受ける場合、対価に見合ったものを期待するのは当然なことです。
しかし最低限の対価の提供をすればよいと考えて仕事をしていると、お客様の期待値を下回るような仕事ぶりになりやすい。
これは森田先生によると「お使い根性」の仕事ぶりということになります。
これに対してテレビで取り上げられるような行列ができる繁盛店があります。
こういうお店はお客様の期待値をはるかに越えた商品やサービスの提供ができています。コストパフォーマンスが優れているから口コミで拡散しているのです。
ここに人の役に立つことを実行するヒントが隠されているように思います。
お客様に「ありがとう」と言われるような商品やサービスの提供を心がけていると、ときには相手から感謝されるようなことが起きます。
相手の喜ぶ顔が見たい、相手を感動させてみたいという目標を持っていると、思わぬ波及効果があるのです。
まず、仕事に対して意欲的に取り組むことができます。
さらに、行動に弾みがついて、ますます積極的、意欲的、創造的になります。
仕事はイヤイヤやるものではなく楽しいものだ、自分を成長させてくれるものだと思えるようになります。
この考え方に賛同される方は是非とも実際に検証してみて下さい。