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森田理論学習のすすめ

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2019.06.13
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私は「純な心」は、「かくあるべし」を少なくして、事実本位の生活態度を獲得していくための一つの手段だと思っている。「純な心」を身につけると、自分や他人に「かくあるべし」を押し付けることが少なくなるのだ。いつも事実に立脚して、事実とともに前進していけるので葛藤や苦悩がなくなる。

純な心について森田先生に次のような説明がある。
「あやまって皿を落として砕いたときに、思わずこれを取りあげて、つなぎ合わせてみることがある。
これは惜しいことをしたという純な心である。
つなぎ合わせたとて、こわれたあとではもとのようになるはずもない。
バカげたことである、というのは悪智である。
純な心そのままであったときには、他日再び皿などの壊れやすいものを取り扱う場合に、そのもの置き方、取り扱い方に対する適切な工夫ができるようになる」

この文章の私の解釈は次の通りである。
「あやまって皿を落として砕いたときに、思わずこれを取りあげて、つなぎ合わせてみることがある。
これは惜しいことをしたという純な心である」
これは自分のミスや失敗に接して、まず最初に湧き上がってくる感情です。
初一念というものです。誰でも大なり小なり初一念は湧き上がってきているものと考えています。
これがないと次に進むことはできません。
ところがこの初一念という素直な感情は、キャッチしようと意識しないと忘却の彼方に飛んでいく特徴があるのです。

その後に「つなぎ合わせたとて、壊れたあとではもとのようになるはずもない。バカげたことである」という感情が引き続いて湧き起こってくるようになっているのです。
これは森田先生が初二念といわれているようなものです。
「純な心」学習していない人は、機械的にこの初二念に基づいて、対応策を試行錯誤してしまうのです。

この初二念は、多分に「かくあるべし」を含むものなのです。
「こんなところに無造作に皿を置いている人が悪い。自分に非はない」
「先生に叱られるかもしれない。見つかる前に捨ててしまおう」
「幸い先生に見つかっていないので、瞬間接着剤でつなぎ合わせて、ごまかしてしまおう」
「自分は何をしてもおっちょこちょいで情けない」と自己嫌悪する。
こういうことをしていては、事実を正直に認めて、受け入れるという生活態度の養成には向かないのです。「かくあるべし」の弊害は学習によって分かっているのですが、肝心の生活態度が「かくあるべし」なので葛藤や苦悩は益々強化されてしまうのです。

初一念から出発した場合は、森田先生に自分が不注意で皿を割ってしまいましたと謝る。
そしてすぐに注意深く割れた皿をかたずけて掃除する。
森田先生に「代わりのものを買ってこようと思っていますが、それでよろしいでしょうか」と相談する。
対応方法が物事本位になっているのです。
責任転嫁、言い訳、ごまかし、自己嫌悪は起きていません。
また以後は、失敗の経験に学んで、皿の置き場所などに注意して、適切に取り扱うようになるのです。
初二念で対応する習慣の人は、自分の罪を免れることに注意を向けているので、同じような過ちを繰り返すことになります。

初二念は否定、言い訳、ごまかし、叱責などの気持ちになりますので、そんな時、「ちっと待て。初一念の感情は何?」と自分に問いかける言葉を発することができるかどうかが分かれ目になります。





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Last updated  2024.04.07 17:31:31
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