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2024/04/14(日)00:09

『SFの書き方』(復刻)

メディア(770)

SF小説の創作には、どうアプローチするのか? ・・・ということで、『SFの書き方』という本を読み直してみようと思い立ったのです。 ********************************************************* 図書館で『SFの書き方』という本を、手にしたのです。 主任講師の大森望はケン・リュウ『紙の動物園』を引き合いにして、「これがSFだ!」と言い張れるポイントがあればなんでもOK。ケン・リュウを倒すつもりでチャレンジしてくれと、けしかけています。 【SFの書き方】 大森望著、早川書房、2017年刊 <「BOOK」データベース>より 2016年4月、書評家・翻訳家・SFアンソロジストの大森望を主任講師にむかえて開講した「ゲンロン大森望SF創作講座」。東浩紀、長谷敏司、冲方丁、藤井太洋、宮内悠介、法月綸太郎、新井素子、円城塔、小川一水、山田正紀という第一線の作家陣が、SFとは何か、小説とはいかに書くかを語る豪華講義を採録。各回で実際に与えられた課題と受講生たちの梗概・実作例、付録エッセイ「SF作家になる方法」も収録の超実践的ガイドブック。 <読む前の大使寸評> 大森望はケン・リュウ『紙の動物園』を引き合いにして、「これがSFだ!」と言い張れるポイントがあればなんでもOK。ケン・リュウを倒すつもりでチャレンジしてくれと、けしかけています。 rakutenSFの書き方 この「SF創作講座」の成り立ちについて、「編者あとがき」から見てみましょう。 p279~281 <編者あとがき:大森望>  『SFの書き方「ゲンロン大森望SF創作講座」全記録』をお届けする。  第1線のSF作家十人による講義(+講評)と、毎回のテーマに沿って受講生から提出された梗概(あらすじ)の実例18本、それに受講生の実作例が2篇(梗概つき)。本書を通読すれば、あなたもたちまちSFの書き方がわかる・・・とは言わないまでも、SFを書く上での基本的な考え方や発想の方法は、けっこう身につくんじゃないかと思う。  講座1年分がこの1冊に凝縮されているという意味でも、かなりユニークかつお得なSF創作ガイドになっている。「作家にはなりたいけど、SFはちょっと苦手・・・」という人や、「SFは好きだけど、自分で書く気は全然ないね」という人にも、それなりに有意義だったり面白かったりするはずなので、贔屓の作家のざっくばらんな裏話に耳を傾けるつもりで、まずはパラパラめくってみてください。  いやそれにしても、真剣にSFを書きたいと思っている人がこんなにたくさんいたなんて・・・というのが、1年間この講座をやってみての正直な感想。もちろん、創元SF短編賞には毎年四百~六百作が寄せられるし、日経「星新一賞」の応募総数は二千五百から三千にも及ぶ。とはいえ、小説が売れないこのご時世に、安くはない受講料を1年分まとめて先払いしたうえに、毎月せっせと講座に通い、課題を提出し、SFの短篇を書こうという奇特な人が、いったいどのくらいいるのか?  こう見えてもかなりの心配性なので、せっかくサイトを作って募集したのに、ぜんぜん受講生が集まらなかったらどうしよう。中止になったらゲスト講師を依頼した人にも申し訳ないし・・・などと、募集が始まるまで内心かなり不安だったんですが、蓋を開けてみると、受付を開始した初日に当初の定員30名がたちまちいっぱいになる人気ぶり。  人気の高さに驚きつつ、ほっと胸を撫で下ろした反面、責任の重さを実感することにもなったわけである。  そもそも、どうしてこういう講座を開くことになったのかについては、本書の序文で東さんが書いているとおり。東浩紀氏率いる会社ゲンロンでは、同社が本拠を置く東京・五反田に開設しているイベントスペース(ゲンロンカフェ)とアトリエを使って、すでに「ゲンロン 佐々木敦 批評再生熟」と「ゲンロン カオスラウンジ 新芸術校」の二つのゲンロンスクールを開設し、大きな成果をあげていた。  その二つに続く第三のゲンロンスクールとして、小説の創作をテーマにした講座を担当してくれないかと東氏から打診されたのは、2015年夏のこと。毎回ゲストを招いて話を聞く連続トークイベント「大森望のSF喫茶」を数年前からゲンロンカフェで開催していたので、その縁で白羽の矢が立ったらしい。となれば、対象はSF小説の創作に絞るのが自然だろう。  しかし、SFを商売にしているとはいえ、大森の守備範囲は翻訳や書評やアンソロジー編集で、小説を書いて代価をもらったことは一度もないし、「SFの書き方」の具体的なノウハウがあるわけでもない。そりゃあまあ、そういうことが教えられそうなゲストを講師に招くことは可能だし、受講生が出してきた作品についてああだこうだ言うこともできるけど、しかしSFの創作講座にどれだけ需要があるのやら・・・などと悩んでいたところ、「いや、ぜったいに大丈夫ですよ!」と東氏が力強く太鼓判を捺し、半ば押し切られるようなかたちで、とりあえずカリキュラムを考えてみることになった。 (後略) 『SFの書き方』3:テーマを作って理を通すお話 『SFの書き方』2:日本SF冬の時代 『SFの書き方』1:梗概例1「饒舌な屍肉」

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