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2004.11.14
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カテゴリ:朗読CD
忘れないうちにメモ。

*徒然草 ~心なしと見ゆる者も   吉田兼好

  講師 安良岡康作  原文朗読 綱島初子

 第166段、155段、74段、189段、142段、(6段)、122段、
  44段、105段

の内容でした。
講師の安良岡先生は、「徒然草」の無常観を"感傷的無常観"と"実相的無常観"の二つに分け、第33段以降は、実相的無常観によって、統一されていることを発見されたそうです。
徒然草の全文を読んでいるわけでもないので、この実相的無常観について、語ることはできませんが、兼好は世俗に背を向けて思索に耽っていた隠遁者ではなく、生活者の目で庶民の生活や政治や現実を見ていた人だということは、わかるような気がします。


*堤中納言物語 ~花桜折る少将

 講師 神野藤昭夫  原文朗読 中西妙子

堤中納言物語は10編の短編からなるそうです。

 花桜折る少将 /このついで /虫めづる姫君 / 
 ほどほどの懸想 /逢坂越えぬ権中納言 /貝合 /
 思はぬ方にとまりする少将 /はなだの女御 /
 はいずみ /よしなしごと

この中では、"虫めづる姫君"がポピュラーではないかと思いますが、今回は"花桜折る少将"の朗読でした。
この「堤中納言物語」には多くの謎があるようです。
A.末尾断簡の謎 B.題名の謎 C.成立と作者の謎  など。


岩波講座日本文学史第3巻 堤中納言物語---短編物語の方法
             (日向一雅氏)より引用
「そのミニチュアの世界の特色は神田龍身によれば、成熟への拒否や子供の発見、極小のオブジェへの偏愛、のぞきカラクリの快楽など、さまざまな周縁性、異端性にあり、それは『源氏物語』という物語文学の正統が確固としていた時代における周縁的で異端的な方法による新しい物語の試みであった。」

また『堤中納言物語』の配列順序はほぼ四季の順に並べられていて、配列の特色となっているようです。


古典はほんとに面白いのですが、読むのはやはり大変です。
解説からして、なかなか理解できないのですから・・・
解説を読んでいると、原文がどっかへ行ってしまって、せっかくのCDを聴くのがおろそかになってしまう。
てな、状態です。




   





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Last updated  2004.11.14 14:55:25
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