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カテゴリ: ピアノレッスン番組
NHK教育テレビ「スーパーピアノレッスン」、8月からはいよいよショパン編の開始だ。私はモーツァルト編に引き続き、毎回番組を観ながら勉強していきたい、とテキスト片手にやる気まんまん・・・か。そういえば、ネットの世界をウロウロしても今回のスーパーピアノレッスンショパン編を大いに期待している様子が伺える。きっと、番組翌日は各所で感想花盛り!となるであろうことは、気のせいではあるまい。
スーパーピアノレッスンショパン編の講師は、7月26日の日記でも紹介したとおり、ジャン・マルク・ルイサダ氏。実は私、恥ずかしながら彼の演奏を聴くのは初めてゆえ、レッスンもさることながら、ルイサダ氏の演奏そのものに対しての期待感が膨らむばかり。 というわけで、今回のレッスン曲はショパン「華麗なる大円舞曲 変ホ長調 Op.18」、これを2週にわたって勉強する。ショパンのワルツのなかでも特に有名な曲であり、TVのCMに採用されたり、更にはピアノの発表会等でも結構お馴染み曲ではないだろうか。私自身、以前少しだけ練習した記憶があるが、どうにもリズムにノレず、悲惨な結末をとげている、痛い思い出の曲だ。 番組ではまずショパンとルイサダ氏に関する簡単な紹介、そしてルイサダ氏からのレッスンに際するメッセージが伝えられる。(といってもこれから学ぶ8曲のレッスン曲、そして生徒さんたちの紹介にとどめているが) さぁ、楽しいレッスンの始まりである。 生徒さんは日本人の男性。ルイサダ氏はまず生徒さんに演奏させる。それをテレビを通してみる自分。「な、なんか異様に速いような・・・」、実に楽しそうに演奏する生徒さんではあるものの、いかんせん、速い、びゅんびゅん廻って廻りまくるワルツにちょっと呆然。 しかし、ルイサダ氏はまず彼の演奏をきちんと誉めたうえで、私(だけでなく、多分視聴者の多く)が感じていたであろう指摘をする。 「この曲は実際の舞踏会のために作られた訳ではないがワルツであり、そして踊っている男女をイメージさせる音楽である。しかし、君の演奏は映画の早回しのように忙しい。それぞれの繰り返しの間に呼吸が欠けている」 そこから細かなレッスンが更に始まったのであった。 ここからはモーツァルト編同様に各小節ごとに注意点などを学んでいこう。私なりの解釈も含めて掲載していく点は毎度毎度ながらご了承頂きたい。(以下、各小節の注意点は青字は先生の注意点、括弧内の黒字はそれに対する補足と、加えて私なりのコメントである) ・1~4小節:同じ音の繰り返しは難しく右手のみでは不安定。工夫をしよう (具体的な案として、1~4小節目のアクセント表記をしている箇所を左手で弾いてあげると良いということだ。これはなかなか斬新なアイディアであり、私もビックリ。確かにこの方が弾きやすいうえ、リズムも音も安定しそう) ・4小節:少しゆっくりしてから一気にワルツのリズムへと突入! (左手のワルツのリズムが入る手前小節。曲にメリハリをつけるポイントでもある) ・5小節:左のワルツのリズムを弾く際、手のポジジョンに注意 (補足事項として、手を固めて弾いてしまっていると次の音に移動する余裕がなくなり、結果的にせわしないリズムとなってしまう。というわけで、あらかじめ低音(1拍目)を弾く準備を心がけること) ・5~12小節:楽譜に指示されたクレシェンド・ディミヌエンドを意識して (つまり、5~7小節でクレシェンド(上昇)、10~12小節でディミヌエンド(ここで落ち着く)、これを意識して弾くことで曲がグッとしまる感じがする。この曲はどうしても華やかさばかりが目立ってしまい、一気に弾いてしまう感があるが、細かな強弱をきちんと守ることも重要であると私も実感) ・16小節:1拍目の5指は指先だけで処理するのではなく腕から自然に動かして弾く (スフォルツァンドの箇所。5指を手の甲に対して直角にし、腕から自然に動かすことで華やかな音が出せる) ・22小節:繰り返される右手の(E♭)音は左手に従うように弾いて (右手を意識するあまり、テンポが速くなりがちな箇所。ここは左手のリズムをきちんと感じながら右手を弾くことで、落ち着いたテンポで弾けるはず) ・22小節:左手のリズムは小指と他の3音の指を別人のごとく弾いて (つまり、3拍のリズムをすべて同じ調子で弾かないで、ということ。3拍をウンッパッパで表現するならば、とウンさんとパッパさんは別人が弾いているような感覚で弾き、音の間隔をきちんととって、ということだ。これを意識するだけでもワルツのリズムがグッと生きてくると私も思う) ・22~23小節、25小節:22,23小節の間は切って。そして23,25小節のレガートは優しく (23と25小節にはスラー表記があるとおり、ここは前小節のスタカートに対比するかのごとく、優しく滑らかにレガートで弾くこと) ・27~29小節:29小節はペダル無しで (この周辺は全てペダル有りな箇所なのだが、パターン区切りであるこの29小節のみ、ペダルは無しで。ここを踏まずに弾くことが、実にショパンらしい、とルイサダ氏は語っていた) ・37小節:3拍目の左手はアルペジオで (譜面には左手のアルペジオ指定はないのだが、この和音をアルペジオにすることで快い印象になる、とルイサダ氏のコメントあり。但し、ここをアルペジオにするのはルイサダ氏独特の解釈ゆえ、他の先生のもとでは別な指摘を受けるかもしれないだろう) ・46小節:ここは右手の指使いを工夫しよう。1小節単位のクレシェンドも忘れずに (譜面自体には1-2-3-4-5(2)という指使いであるが、1-2-3-1-4(2)にすることで落ち着いて弾ける。力を分散させることなく一気にクレシェンドだ!) ・68~69小節:68小節でふっと落ち着かせ69小節で静けさをつけよう (ちょうど曲区切りな箇所。この先からグッと雰囲気が変わる(優雅たっぷりな雰囲気)ため、最後の小節では華やかさをグッと抑えて静かに区切りたい) ・70~85小節:70小節からはグッと優雅に。コントラストも忘れずに (具体的にいえば、スラー部分は優雅に、そしてその間に登場するA♭連打音は別人のごとく弾こう、ということだ。つまりA♭連打部分はメロディの一部ではないため、あくまでもスラー部分が旋律の流れであることを意識したい。) ・82小節:1音目のA♭音はもっと華やかに ・82~85小節:ここはウィンナーワルツのごとくゆっくりして元のテンポに戻る (83,84小節あたりで少しテンポを抑え気味にし、84~85小節で元のテンポに戻るといった、ワルツの優雅さを出そう) ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ と、今週のレッスンはここまで。テキスト22ページから24ページしか進まなかったのだが、あと1週で31ページまで進むのだろうかという、心配が感じられたりも(えっ?、余計な心配か)。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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