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カテゴリ: 視聴レポート
父に録画してもらっていた鈴木弘尚氏のピアノリサイタルの模様を、今ようやくゆっくり観ることが出来た。番組で放映されたのは、ちょうど私も実際に聴きに行った昨年9月22日紀尾井ホールでのリサイタルゆえ、こうして改めて観ていると、あの時の感動が再びよみがえってくる。
直接訪れた際も、席はかなり前でしかも鍵盤が非常によく見える位置を確保していたのだが、いやぁ、テレビの力ってやっぱりすごい。こんなに間近で指の動きや演奏表情を観ることが出来るのだもの。画面いっぱいに映し出された鈴木弘尚氏の鍵盤さばきにしばしウットリ。 会場で聴いている時よりも冷静な耳で聴けるのだが、それだけにあの心の高揚と臨場感はやっぱり生演奏でしか味わえない、それを大いに実感してしまった。ただ、交響的練習曲の練習曲VIあたりからちょっと疲れがみえてきたような気がする。会場で聴いていた時には気付かなかったのに・・・。といっても、アンコールのアルゼンチン舞曲は、あれほど大曲たちを演奏してきた後だというのに、疲れも吹き飛ぶ熱い演奏に思わず踊り出したくなってしまうほど。思えば、アルゼンチン舞曲に惚れたのも鈴木弘尚氏の演奏がきっかけだった。 放映された演奏は以下の曲たち ・ラフマニノフ 練習曲「音の絵」からOp.33-2,Op.33-5,Op.39-9 ・シューマン:交響的練習曲 Op.13 ・ヒナステラ:アルゼンチン舞曲から「はぐれ者のガウチョの踊り」 あぁ、まずいぞまずいぞ、交響的練習曲を聴いているとまたまたシューマン愛がふつふつとよみがえってしまいそう。 思えば今年はシューマン没後150年、シューマンイヤーではないか。 今年は堅実に練習を進めようと思っていたけれど、やっぱり徒然なるままに譜読みしたい病が再発しそう。 本格的な春になったら、今年はシューマンの「花の曲」あたりを譜読みしてみようかな。 (ここで交響的練習曲を、と言えないあたりがいかにも私らしいか) ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ それにしても、こうしてプロの演奏をじっくり聴いていると、いかにひとつひとつの音を、フレーズを愛しんでいるか、という思いが伝わってくる。普段から常にそういう気持ちをもってピアノに向かおう、と思っているはずなのに、ついつい日々の練習では技術面でアップアップになってしまい、演奏に余裕がなくなってしまう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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