困ったモンだ
某中学の英語のテストで,"at one time"を和訳する問題が出た。正解は「ある時期」。「あるとき」と書いた生徒がバツになった。強硬に抗議したが,聞き入れられなかったそうだ。マア,文脈からして「ある時期」の方が「自然な和訳」になることは認めよう。けどさ。どこも間違っちゃいないのに,バツにするなよ!!他の問題を見ると,対話文の穴埋めで,明らかに複数の解答例が存在する問題,え~! 何これ?と言いたくなるような問題がいくつかあった。「力のない教師が問題を自作すると,こうなる」という見本みたいなものだ。作った本人は,教科書本文を「巧みにパクッた」つもりなんだろうが,ある文から1語を抜いた瞬間,「一対一の対応」から「一対多」の対応に変わるということを承知しているんだろうか。例えば,遠足の準備のために買い物をする場面があり,Let's buy this guide book.という英文があったとする。それをカッコ抜きにして,Let's( )this guide book.という問題にしたとしよう。このとき,カッコ内には複数の動詞が正答例として存在することを認識しているのか?別に,解答例が複数あることがイケナイと言っているのではない。模範解答以外の答えの正誤を判断する能力の有無を問題にしているのだ。ちなみに,私には,こんな曖昧な問題を自作する「勇気」はない。生徒が答え合わせのときに書き写した「正解例」も見たが,明らかに「これ,ヘンじゃないの?」と思われるものも含まれていた。 恐らく,この教師,模範解答以外はすべてバツにしちゃうんだろうな,きっと。困ったモンだ。