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怪談の季節になりましたね。この時期になるとテレビで「怪談」「霊体験」「心霊写真」などを話題に取り上げることも多くなりますし、映画でも怪談物が必ず上映されます。「雪女」などは例外として、幽霊が出るのは夏と相場が決まっていますが、これはお盆に霊が帰るということと密接な関係があるからだと思われます。
霊と酒の関係については「四谷怪談」や「狐に化かされる」などの項でも書いてきました。怪談噺(かいだんばなし)の名人と言われた円朝の真景累ヶ淵(かさねがふち)でも、新左衛門が宋悦の幽霊と勘違いして自分の妻を切り殺す場面があり、妻は「あなた御酒をおやめなさいませんと家が潰れます」と言って息絶えます。 怪談噺では「霊はアルコールを原因とする幻覚」として扱っているものも多いように思えます。精神科医の報告事例で「日本酒を毎日4合以上飲み、それを10年以上続けると精神に変調をきたし恐ろしい幻覚を見る」というものがあります。 私は基本的に霊の存在を認めませんが、不思議な現象には何度も遭遇しており、アルコールによる幻覚かどうか定かではないことがあります。20年以上も前の話ですが、寝ていると息苦しくなり目を開けると二つの黒い影が覆いかぶさったような感覚にとらわれました。そうするとかけ布団がゆっくりと持ち上がり1メートル以上も浮上しました。となりの部屋で寝ている女房に声をかけようと思っても声もでず体もまったく動かすこともできず、全身が汗だらけになったという経験があります。後で考えると幻覚だったのか夢だったのか或いは現実だったのか良く分かりません。女房がこの話を近所の人にしたところ恐ろしい事実があったことが分かりました。住んでいたマンションは火災の後で建て直されたもので、火災の原因は若い男女の無理心中によるものだったそうです。私の住んでいる部屋はちょうど無理心中があった場所に位置しているとの事でした。 もう一つの体験は会議で栗山町という小さな町の旅館に泊まった時の話です。いつ建てたのか分からないほど古びた旅館で昔風の建物になっています。参加人員は50人ほどで全員が大広間に寝ることになり、そこで宴会が開かれました。ほどほどに酔った頃、誰が言い出したのか分かりませんが大広間からそれほど遠くない位置に小さな部屋があり「開かずの間」だというのです。失恋した若い女性が首を吊って死んだ以降「開かずの間」として使用されていないとのことでした。皆でその部屋を見に行こうという話になり、私は特に興味も無いので行かないと言ったんですが、無理に部屋の前まで連れて行かれました。誰かが戸を開けたら開いたので「開かずの間」ではないとの事で大笑いになりました。 誰かが私をその部屋の中に突き飛ばし、外から戸を押さえて出られないようにしました。部屋を見渡しても照明も無く、窓も何かで塞いでいるのか外からの光も全く入らない状態になっていました。目を凝らしても何も見えないんですが、その時私の体の中を何かが通り過ぎる感じがしてゾーッとしました。部屋を出た後、皆から感想を聞かれたんですが「暗くて何も見えなかった、何も起こらなかった」と答えておきました。 その後、何事も無く宴会が続いていたんですが、トイレに行った連中が「トイレの中で女の人が泣いているけれど声をかけても返事をしない」ということで、私も一緒に行くことになりました。確かに女の人が泣いている声が聞こえて、話しかけても反応がありません。何かあったら困るということで「中に入りますよ」と一声かけて戸を開けたんですが、泣き声は止み人影も無く誰もいません。幽霊だということになって大騒ぎになりました。その深夜、私の枕元にあった衝立(ついたて)が上下に激しく震動して、そんな状態が暫く続きました。皆は開かずの間で悪戯をしたことによる霊のたたりではないかと言い出し恐怖のどん底に突き落とされることとなったんです。 皆さんも、このような恐怖を体験したことがありますか? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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