必殺まっしぐら! 第1話「秀が帰って来た!」
ホーホケキョ!(怒)必殺まっしぐら! 第1話「秀が帰って来た!」ご存知必殺シリーズ第26弾。『必殺仕事人』以降、中村主水の相棒となった秀(三田村邦彦)が一本立ち。ただし時系列は不明。工藤栄一が演出した1話と2話だけ『傷だらけの天使』みたいな青春ものタッチです。「天に二つの陽がないように/闇の世界も二つはいらぬ/江戸の二つの闇組織/どちらが勝つかサバイバル/まずかんざしの秀を消せ/暗闇指令の飛ぶ中を/秀 麻呂 東吉 桂馬のお銀/悪に向かってまっしぐら」(ナレーション:玉井孝・朝日放送アナウンサー)。秀は神楽坂宗右衛門(錣市兵衛の幼なじみ)の許で裏稼業を続けていた。大元締に雇われていれば食いっぱぐれないですからね。神楽坂宗右衛門の表の顔は蕎麦屋のガンコおやじ。生意気な口を利く秀にムカつくぜ。「蕎麦喰いたければ他所の店に行け!」。お付き合いはビジネスのみ。つうことで吉原の名主総代・丁字屋藤七の殺しを依頼する。仕事料は前金だけで五十両。まとまった金が欲しい秀はムカつきながらも仕事を引き受けて吉原へ潜入捜査する一方、恋人の遊女見習い・若紫に会う別の目的があった。秀は若紫を身請けするため大金が必要だった。しかし若紫は秀の熱い思いとは対照的でドライなのか天然なのか、ビッグな遊女を目指していた。イマドキの女だな。その頃、丁字屋は奉行を招いてやくざの親分・鉄輪の権造(白影さん)と悪だくみ。貧乏長屋を地上げしてシン吉原の建設を企てていた。そんなこんなで丁字屋が見つからない中、謎の女中が接近。秀が丁字屋を探していることを知っていた。超怪しいため始末しようとするが、女は桂馬のお銀(吉野いずみこと島崎直子)と名乗り、秀が本気かどうか確かめるため神楽坂宗右衛門が送り込んだ仕事人だった。「ね、役に立ちそうでしょ?仲間にして損はないって」。神楽坂配下の使いっぱ・さぶ(大沢樹生)が調整していたことにもムカつくぜ。そんなこんなでメンタル病みまくりの神主・高天原綾麻呂(笑福亭鶴瓶師匠)登場。遊女を道連れに自殺を試みるが失敗。昔なじみのお銀に慰めてもらおうとするが拒否され再度自殺にチャレンジ。橋から飛び降りようとしたところ通りかかった秀に止められるが「死なせてくれ―死なせてくれ―」「そうか、じゃ勝手にしろ」と言われて逆ギレ。「おい!このままで済むと思ってんのか!」と激昂して金を要求。完全に頭おかしいです。「五両あったら死なずに済むねん。五両」。訳が分かりません。そんなこんなでイケ渋の浪人・香車の東吉(西郷輝彦)登場。矢場の女将・お松の用心棒兼ヒモ。賭け将棋で小銭を稼いでます。ある日、お銀から神楽坂宗右衛門が秀を使って動き出したと聞く。その夜、秀は駕籠で移動中の丁字屋を襲撃しようとするが東吉に邪魔をされる。「どうだい?俺と組まないかい?丁字屋は用心深い。あんた一人で手に負える相手じゃねえ。止めといたほうが身のためだよ」。翌日、綾麻呂は長屋の住人たちに頼まれお祓いをしていた。住人たちは仕事を求めて田舎から江戸に出てきたが、長屋を追い出されたら無宿人になってしまう。そこへ権造軍団が乱入、長屋の住人をぶっ殺す非道っぷりに綾麻呂は呆然と立ち尽くす。その夜、長屋の男たちはめし屋でやけ酒。おっさんの一人が隣でボッチめしの秀に近づく。酔っているので超馴れ馴れしくてうぜーなー。しかし突然刃物で秀に襲い掛かるが失敗する。おっさんは神楽坂宗右衛門と敵対する向島仁十郎(覚禅)配下の仕事人だったが秀抹殺に失敗したため処分。向島仁十郎の目的は何か?そんなこんなでお銀から一緒に組もうと誘われる。指定された場所に出向くと綾麻呂が姿を見せる。こんな強請たかりと組めるかと秀ブチ切れ。尤もです。「強請たかりは酷いなあ・・・ちょっときつい言い方やで。あれ私の病気なんですわ。自分でも困ってますねん」。知らんがな。秀益々ブチ切れ。しかし権造軍団の非道を目の当たりした綾麻呂は「俺かて人の子や。血が騒ぐんや。一緒に組ませてくれ」。そしてお銀に誘われた東吉も現れ新しいチームが結成される。数日後、シン吉原着工の竣工式が行われるが、長屋の連中は徹底抗戦。大騒ぎの中、綾麻呂は神社から借りてきた神剣で権造軍団のリーダー、お銀が匕首で権造、東吉が槍で丁字屋の用心棒、秀は丁字屋をそれぞれ仕留める。翌日、秀はさぶと河原でスイカを食べる。「秀さんは絶対女に火傷しますよ」「何だと―」「入れ上げている女の人に気をつけないとね」「さぶ!それが俺に対する言いぐさかよ!」「ほら!やっぱり若紫でしょ!惚れてんだー」。秀ブチ切れるがさぶとじゃれ合って何だか楽しそう。お・わ・り