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『年中行事の報告』

『年中行事の報告』

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May 11, 2016
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大学を卒業し、Nくん、SHKくんの両氏に会うため、旭川駅に降り立ったあの日から18年半が経過した。
2016年5月7日(土)、某会は第20回大会という節目の時を迎えた。
あの日、つまり第0回大会を含めると、今回が通算21回目となる。

実は昨年9月、2016年現在、旭川市内のアマチュアバンドで暗躍活躍するSHKくんが、
ライブを行うということで、”事前打ち合わせ”として、我々3人は「旭川食べマルシェ」という
地元のグルメ祭り会場に集結したのだった。
「雪が降る前には、(カラオケ)やるぞ!」と意気込んていたのだが、Nくんの持病である腰痛が悪化し、
その後、SHKくんの家族の体調やら、私の引っ越しやらで、互いになかなか日程調整ができず、
いつのまにか年が明け、あっという間に春になってしまった。

第二十回大会の集合場所は、秋に閉店となる旭川西武デパートであった。
集合時間の11:00、ほぼ定刻どおりにSHKくんと私は、集合場所の9階・三省堂書店に到着。
留萌市の自宅から車で駆けつけるNくんから、「ちょっと遅れるかも・・・」というメールを受信していたので、
我々はいったん外に出ることにした。

2008年、3年半のブランクを経て久々の某会が大復活を遂げようとしていたとき、
Nくんは開催日を一日間違え、我々は3時間以上も待ちぼうけを喰らった。
私は、その時の記憶をどうしても拭い去ることができず、彼からは、
「”ちょっと”遅れるかも・・・」というメールが送られてきたのにも関わらず、
「30分遅れはカタイな・・・」と、たかをくくって集合場所から離れてしまった。
私の予想は見事に外れ、SHKくんと旭川西武を出て間もなくして、Nくんから連絡が入る。
慌てて元の集合場所に戻り、昨年9月以来、3人が顔を合わせることとなった。

まずは歩きながら、Nくんがおもむろに前髪をかき上げ、生え際を指さしながら
「ココがちょっとヤバくなってきたよwww」と切り出す。
SHKくんは、「白髪がひどくなってきたから、白髪染めを使ったら頭皮に赤い斑点ができてきて、
(白髪染めを)やめたんだ」と返す。
私も、「陰○に白髪を発見し・・・」とカミングアウトしようと思ったが、真昼間なので自粛した。

当初予定していた旭川西武のレストランは、いいお値段の割にはボリュームが少ないとの情報を、
SHKくんから聞き、薄毛の悩みを打ち明けたNくんと、○毛の悩みを打ち明けられなかった私が、
「それはちょっと(物足りない)な~」と口をそろえる。
しかしこれは、気持ちだけ20代前半の、40過ぎのオジサンたちの悪あがきにすぎない。
結局我々3人は、旭川駅前のイオンのレストラン街へと向かった。

おなかも空いてきて、店選びにさんざん悩んだ挙句、「五穀」という釜飯の店に入る。
メニューを見て、再びどれにしようか迷いに迷い、ようやく決まってオーダー。
Nくんは金目鯛の焼き魚定食(五穀米釜飯付)、SHKくんはてんぷら定食と宣言していながら、
土壇場でデミとんかつ釜飯定食にチェンジ(ビール付)、私は鯛釜飯定食とそれぞれ注文。
3人集まっては、当時380円の学食のカツカレーを飽きもせず、毎回のように食べていたころと比べ、
あれから20年たった今、注文の品はすっかり大人そのものである。
ただし、食事中の会話の内容は、相変わらず中学生以下であることを、断っておかねばなるまい。

ペロリと平らげた後は、デザートタイムということで、先ほどランチを断念したレストラン(カフェ)に
行こうとしたが、3人とも胃袋は年相応であり、すっかりおなかがいっぱいになってしまったので、
おとなしく本日のメインイベント会場であるいつものカラオケボックスへと足を運んだ。

13:13、シダックス旭川3条店に入店。
まずは、3人着席し一息つく。
いつもより静かにスタートしたかに見えたカラオケ大会だった。

「(受付で頼んだ)飲み物が来てから・・・」

そんなカンジで、3人ともまずはおとなしくしていたのだが、
いざ曲を入力し始めると、空気がガラリと変わるいつもの某会の様相を呈してきた。

以前は、Youtubeで何度も繰り返し再生をしながら、JOYSOUNDや歌詞タイムといったページで、
目を皿のようにしてパソコンの画面とにらめっこしていたものだったが、前回は前々回からの延長ということで、
あまり準備をしていかなかった。しかしこれがかえって功を奏し、地獄の長丁場を楽しく乗り切ることができた。
今回はさらに準備をしていなかった。
といっても、最近見始めたテレビドラマ「アオイホノオ」で登場する古いアニメ映像を参考に、
序盤の選曲にはさほど困らなかった。

1曲目「カムヒア!ダイターン3」で、『ワンツースリー!』と私が叫ぶと、
SHKくんが、「機動刑事ジバン」で、『ジバーン! ジバーン!』とつなぎ、
Nくんが、「ぼくらのマジンガーZ]で、『マジンガーゼーーーット!』と応える。

SHKくんが弾けた歌を歌い始めると、Nくんが別の角度から飛び道具を繰り出し、負けじと私が必死に喰らいつく。

こういった応酬が、エンドレスで終了時間まで延々と繰り返される。
まさにジャズで言うところの「コール&レスポンス」。
私にとっては、年に一度の壮大なるジャムセッションなのである。

腰痛という持病を抱えており、体調面では一番ハンデを負っているハズのNくんなのだが、
先陣を切って激しい曲にトライし、苦悶の表情と巨体をくねらせ声を絞り出すその姿に、
私とSHKくんはいつも圧倒されている。やはり今回においても、いつもの展開であった。
なにせ、今日のNくんの第一声は、「留萌から運転しながら練習をしてきたよ」というものだったのだ。
「龍角散のど飴」も持参し、盤石の態勢である。
3人の中では、いつもアタマひとつ飛び出しているカタチで攻防は繰り広げられるのであった。

彼に遅れを取るわけにはいかない私とSHKくんは、いつもなら終盤で歌う曲を、
早い段階で出さざるを得なくなった。
私は、2巡目以降「誰がために」(サイボーグ007OP)、「炎のさだめ」(装甲騎兵ボトムズOP)と、
他の2人のレパートリーを、あえて選曲してみたのだが、この挑発的ともいえる行為をものともせず、
SHKくんは、4巡目にして「高速戦隊ターボレンジャー」、この歌に対しNくんは「ソルジャードリーム
~聖闘士神話~」を熱唱。
SHKくんに至っては、曲の合間・終盤に、異常なまでにノリまくり、さながら”ひとりライブハウス”という
新境地を、完全に我がものとしたようだ。
防戦一方となった私は、もうアレを出すしかなくなった。

7巡目「ガツガツ!!」(トリコOP)

これで、ようやく落ち着いた。
今大会のスタートダッシュも、いつもと…いやそれ以上に凄まじかったかもしれない。
これで流れが止まったわけではない。コール&レスポンスはまだまだ続いていた。
さらに、ただの掛け合いだけでは終わらないのが、長年にわたり培ってきた我々の底力である。
コールに対してレスポンスではなく、同じ歌でお返しするのである。
漫才に例えるなら、ボケをボケで返すようなモノといったところだろうか。

私がSHKくんの得意曲「光速電神アルベガス」を選曲すれば、何も言わずに同じ曲を入力してくるSHKくん。
さらに「さらばやさしき日々よ」(太陽の牙ダグラムOP)の重厚なメロディを、私がぶち壊しながら歌えば、
今度はNくんが、「これが本物だ」と言わんばかりに、正統派らしく迫力ある歌声で歌い上げる。
こうして、私の挑発に二人とも全く動じることなく、正々堂々と真正面から返してくる。
私もSHKくんの「失われた伝説を求めて」(モスピーダOP)に対し、同じ曲で返す。
一歩も引かない三つ巴の戦いに、終わりは見えない。

しかし、同じ曲のイントロがくりかえし淡々と流れてくると、なぜか大爆笑を誘う。

そして奇跡が起こる。
19巡目「ランナー」(超時空要塞マクロスED)のイントロが、3回続けて流れてきた。
『ぼくはもう、追いかけはしない。きみの走る影のあと・・・』
それどころか、我々の追いかけっこは、まだまだ続いているではないか・・・。

21巡目の63曲目にNくんは「永遠にアムロ」を選曲。
この曲をきっかけに、恒例バラード対決に突入する。待ってましたと私。
ほかの二人と比較すると、キーが低い私にとって、中低音域で勝負できるいいチャンスなのである。
バラーディな曲の低音域は、やや歌いずらそうなSHKくんに対し、Nくんはここでも実力を発揮。
彼の音域の広さは、相変わらず恐れ入るばかりだ。

前述の「アオイホノオ」もそうだったが、今大会を迎えるにあたって、私にはもう一つ刺激された出来事があった。
4月22日、札幌で行われた。本田雅人BANDのライブである。
間近で本田雅人の奏でるSAX、フルートの音色を聴いて、なにかが私の中でインスパイアされた。
これは幻想ではない。言葉では表せないのが悔しいのだが、あの息使いとでもいえばよいのだろうか、
あの時聴いた音がいつまでも耳に残っており、それに少しでも近づけるような感覚で歌っていたといってもいい。
それが最もうまくいったのは、22巡目「砂の十字架」だった。

10曲続いたバラード対決だったが、Nくんの「そろそろ元に戻さんか・・・」という声を聴き、
私は27巡目に「駆けろ!スパイダーマン」を選曲。いささか元に戻しすぎた。
この時点で、私はかなりのスタミナ切れを起こしていて、SHKくんの「戦え!レッドバロン」「GAIKING」、
Nくんの「勇者王誕生!」(ガオガイガーOP)「ジョジョ」に対し、力不足感は否めなかった。
なんとか「ゲッターロボ號」で盛り返しを図ったが、Nくんがまさかの「This is ANIMETAL」で
今日一日を振り返るという、この期に及んで無謀極まりない荒業に挑戦。見事完全に燃え尽きる。
「合体!ゴットグラビオン」を歌い終えたSHKくんは、翌日バンド練習があるためか、深入りせず、
私は、前から歌いたかった「力石のテーマ」を歌ったが、ちょっと不完全燃焼のまま終わった。

最後に、某会のエンディングが待っている。
私が好きな音楽だけで語るのは、伝わりずらいこととは思うのだが、
T-SQUAREには「TRUTH」、CASIOPEAには「ASAYAKE」、
本田雅人バンドなら「MEGALITH」、神保彰ワンマンオーケストラなら「パイレーツ・オブ・カリビアン」
といった具合に、ライブには欠かせない曲がある。

我々にとっても、この曲は欠かせない。

「マクロス」(超時空要塞マクロスOP)

この3分足らずの曲を、三者三様思うがままに歌い上げ、今大会におけるカラオケ対決は終了となる。
名付けて、『トリプルマクロス』。今回もカンペキに歌い切ることができた。

激闘6時間30分。歌った曲は、延べ91曲。
2年ぶりに、我々は大仕事をやってのけた。

昼に入場したため、料金はいつもの半分以下。
「こっちのほうが、(安くて)いいね~」
ガラガラ声で、声を張り上げる。しかし声になっていない。

SHKくんの家の近くに引っ越してきた私は、昨年末から二人きりの飲み会、
「神楽岡会」をこれまで2度開催してきた。今回は、その第3回も兼ねている。
スペシャルゲスト・Nくんを加え、「5.7通り・ふらりーと」にある新子焼きの店「ぎんねこ」にて、
第3回神楽岡会および第20回某会・反省会が行われた。
入店したのが20時過ぎと遅かったため、ご飯が品切れとのことで、お酒が飲めないNくんは
気の毒であったが、お土産に焼き物を買い、焼きたての肉に舌鼓を打った。
徹夜カラオケにこだわりを持っていた我々だったが、互いの体力、次の日からのことを考えると、
昼集合、夜解散がベストだろうという意見で一致した。
私とSHKくんが、日本酒でいいカンジにほろ酔い加減になり、土産の焼き物が出来上がったところで、
我々は店を出た。3人とも175センチ前後の背丈なので、とても狭かった。

帰りはNくんが、私とSHKくんをクルマで自宅まで送り届けてくれた。
耳がキーーーンとなっている。周りの音がよく聞こえない。なんかヘラヘラしたくなってくる。
しかし妻には、いつまでもニヤニヤしている姿など見せてはいられない。
私は、また普通の家庭人に戻らなければならないのだ。
次の日の朝は、妻とケンカしている夢で目が覚めた。

とこからが夢で、どこからが現実なのかわからなくなった。


「某会の最後の晩餐は、ここ(かに本家)にしようw」

「(この会に)最終回はないよ!」
あの日、歩きながらそう言い放ったNくんの言葉が、胸に深く突き刺さった。









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Last updated  May 14, 2016 09:26:58 PM



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