セピア色のエレジーって風景が心に残った日。
仕事帰りの横浜が乗り換え駅になる。
JRからいったん外へ出て、空いてる駅建物の外を歩いて乗り換えることにしている。建物続きの連絡通路は凄く混雑して、人とぶつかる確率が高いからだ。
ああいう人の多いとこでは、変った人も多くて、唾は人に吐きつけながらブツブツ言って歩いてる人だの、でかい荷物を盾代わりに人にぶつけて歩く人だのと、探せばキリがないくらい。
であるからして、急がば回れ作戦で、君子危うきに近寄らず作戦をとるのである。無手勝流とでも言おうかな、戦わずして勝つ胸のすく作戦とでも言おうかね(^o^);
閑話休題
そのJRから私鉄に乗り換えず道すがら、玩具屋の前を毎日通過する。
この玩具屋は、昔なら猿のシンバルだろうが、今は毎日黄色いクマが太鼓を叩いてるおもちゃが、広告塔になっている。
この音がまた哀愁でもあるけれど、この日は、そのクマの横の細い路地のようなおもちゃ屋の棚の通路で、グレーの背広に黒鞄、80%白髪頭の黒ぶち眼鏡の65歳前後の男性が、一心に上向きにおもちゃ屋の棚をじっと見つめている横顔を見たのであった。
男は背が高くはなかった。ちらっと一瞬見ただけであったけれど、妙に哀愁を感じてしまったのは、秋の所為だろうか?