日本大好き、好きです早稲田日記

　私は行っていないのですが、五日の夜、国会前の路上で教育基本法改正に反対する抗議集会が2000名(主催者側発表)で行なわれたそうです。

　国会前で配られている「国会闘争速報第33号」(日報)では、首相官邸前に移動して大シュプレヒコール。「絶対に廃案にするぞ」は好いとしても「安倍を倒すぞ」と気勢を上げたと報告にあります。

　道理で今日からは路上や国会面会所、通用口の警備が通常の衛視だけでなく多数の警官隊が配備されていましたので、採決を控え、国会事務方もそういう対応の段階に入ったということでしょう。

　面白いのは、先日のブログで紹介したハンストおじさんが、今日配布の速報の写真でも同じいでたちで、同じ「ハンスト決行中」のたすきで紹介されていたことです。一体何日ハンストを継続しているのか。それとも八時間ハンストとか、十二時間ハンストとかでしょうか。ちなみに私は仕事柄、二十四時間飲料水だけということはよくありますけどね。

　国会闘争速報で目を引いたのは「森越は委員長を辞めろ広がる組合員の怒り」という見出し。

　「労組交流センター教育労働者部会は五日、森越(日教組)委員長は即刻辞任せよ」のビラを国会前で配布した。座り込みに来ていた日教組の組合員からも『中執で決めた座り込み方針を、委員長が勝手に否定する権利はない。許せない』という声が寄せられた。森越発言への怒りを集中しよう」

　とあります。森越委員長の姿勢の背景にあるのが何かは良く分りませんが、確か日教組(一ツ橋中央)は小杉文部大臣の時代に「法人格」を取得していたはず。今後参院選を控えて政府自民党が教育公務員の政治活動について厳しい態度を取ってくることが予想される中、「○○教組」「××支部」といったむしろ旗を掲げて、平日の昼間から国会前で座り込みというのは、組織存亡の危機でもあります。

　私が政府与党の広報だったら、あの座り込みやシュプレヒコールの絵を最大限利用して宣伝につかうな。どうやって運動員が動員され、誰が誰に指示をし、大分や北海道から来ている教師の旅費や、宿泊費は誰が出しているのか。欠勤の届出は職場上司の校長にどういう名目で提出されているのか。まさか「社会科研修」ということはないでしょうね～。職員室で上京組みへの選別やカンパが集められていたとしたら、それも政治活動への拠出の強要に当るかもしれません。

　現象面の座り込みだけではなくて、それに至るまでの一連の行為の一部始終が国民の前に曝されれば、保護者から総すかんを食らうのは目に見えています。森越委員長の一見軟弱ともいえる闘争回避の姿勢は、組織防衛に走っているということなのでしょう。

　そうした観点から国会審議を見ると、民主党や社民党、共産党が、タウンミーティングのハイヤー代や人材派遣会社への異常な支払い実態の追及に血眼になっているのも、政府与党を牽制し、日教組・全教を庇っているようにも見えます。

　余談ですが、タウンミーティングでのどんぶり勘定には確かに庶民の感覚から言って腹立たしいものは感じますが、その一方で意外と官邸職員はお金(予算)を持っていないなと思うこともしばしばです。キックバックやプール金で豪遊しているというのは論外ですが、必要なところにお金が回らずに「三位一体小泉構造改革」という羽振りの良いところから他の部署がおこぼれをもらっていたのだとしたら、それも哀れですね。教育再生会議も十月の設置ですから、当然１８年度予算には計上されていない事業で、事務局は苦しいのではないでしょうか。