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テーマ:政治について(20132)
カテゴリ:歴史・文化・伝統
今年から4月29日が「昭和の日」となります。現在では、国民の誰もが、昭和天皇の誕生日であったことを記憶していますが、十年後、二十年後、そうした歴史背景も忘れられてしまうかもしれません。
政府広報誌「時の動き」一月号では、昭和の日について告知しています。その解説文は次の通りです。 六十有余年に及ぶ昭和の時代は、我が国の歴史上、未曾有の激動と変革、苦難と復興の時代でした。今日の我が国の平和と繁栄は、この昭和の時代を礎としてきずかれたといえます。 二十一世紀を迎えた我が国は、今また新たな変革期にあります。そのような中、昭和の時代を顧み、歴史的な教訓を酌み取ることによって、平和国家、日本の在りかたに思いをいたし、未来への指針を学び取ることは、我が国の将来にとって極めて意義深いことです。 そこで、国民がそれぞれの立場から昭和の時代を顧み、我が国の将来について思いをいたすよう、新たな「国民の祝日」として創設されたのが「昭和の日」です。 ここには、昭和天皇のことは全く触れられていません。しかも「国民がそれぞれの立場から…」とあるように、昭和天皇のご治世やご遺徳といった積極的な価値を啓発し、次代に伝えるということを避け、批判する人はご自由にどうぞというスタンス。 引用しませんでしたけれども、前段部分には「みどりの日」を「昭和の日」と改めたという但し書きがある始末。今や11月3日の「文化の日」がそもそも何の日だったか知る人は少なくなってしまいましたが、近い将来、「昭和の日」についてもそうした状況となることが容易に想像できます。 小学校学習指導要領には、「国民の祝日に関心を持ち、その意義を考えさせるよう配慮すること」とありますが、現在では「その意義」がレジャー・余暇としての位置づけが強調されたり、教科書では憲法記念日だけが紹介されたりする例があり問題ですが、今後の改訂作業では、是非「全ての祝祭日について、その歴史的な由来と意味について教え、日本人としての自覚を育むこと」などといった厳格な規定にしないといけませんね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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