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テーマ:教育問題について(404)
カテゴリ:教育
フジテレビ系朝八時からの「特ダネ」で、冒頭小倉キャスターが、教育再生会議が緊急提言する「親学」の内容について噛み付いた。
曰く、「母乳が出ないお母さんはどうするのか」「早寝早起き朝ごはんが出来たら苦労しない」「テレビ番組でも『みんなの歌』とかいい番組はどうなんだ」云々。 紙面にも書かれている最近の「脳科学」研究による科学的な結果に基づくものであることは捨象して、いかにも政府が家庭内のルールに介入しようとしている姿を描き出す。 或いは、国が言うことは何でもけしからんという団塊世代的思考が根底にあるのか。この人かつて「進歩的文化人」(現在は死語)と呼ばれた人たちの発言と殆ど変らない。こういうしたり顔が、視聴者の考える術を奪っているテレビの最大の問題だと感じるのは私だけか。 こうした人たちは、児童虐待事件や、学校や教育委員会の隠蔽体質や、家庭内暴力事件がおきると、平気で「もっと心を大切に」とか「家庭や地域の教育力が必要だ」と手のひらを返す。 「家庭のことは夫婦で」「学校での徳目教育は管理しやすい人間をつくる」と言い続けて六十年。先にあげた事件にとどまらず、度重なる企業の不祥事も、政治家の汚職も、公共交通機関や原発などの事故や整備不良、ニアミス、飲酒運転事故やひき逃げ等々、社会面を賑わす出来事の根っこをたどれば、規律、規範、自律など教育、特に家庭教育に行き着くことに何故考えが及ばないのだろう。 それは教育再生会議のPR不足なのか、それとも事件・事故へのコメントで生業を立てているテレビ業界人の本音が隠されているからなのか。 何にせよ、こうした事件・事故の対策に更に巨額の税金が投入されることを考えれば、家庭教育、幼児教育、初等教育における心の教育・道徳教育はコストの面から考えても国民の負担を少なく済ませる良策であるはずなのだが。 <教育再生会議>親向けに「親学」提言 母乳、芸術鑑賞など 4月26日3時2分配信 毎日新聞 政府の教育再生会議は25日、親に向けた子育て指針である「『親学(おやがく)』に関する緊急提言」の概要をまとめた。子どもを母乳で育てることを呼びかけたり、父親にPTA参加を呼び掛けるなどの内容。政府の有識者会議が家庭生活のマニュアルを示し提言をすることには会議内にも慎重論があるだけに、世論の評価は分かれそうだ。 東京都内で同日開かれた主要メンバーによる運営委員会で示された。5月の第2次報告の前に正式発表する見通し。 「親学」は、親も子育て学習をする必要がある、との認識から一部の保守系有識者が提唱している考え方。子育ての知恵や文化を伝えることが主眼で、再生会議では17日の同会議第2分科会(規範意識)で提言を行う運びとなった。山谷えり子首相補佐官や池田守男座長代理らが概要をまとめた。 概要では「脳科学では5歳くらいまでに幼児期の原型ができあがる。9歳から14歳くらいに人間としての基礎ができる」と指摘するなど、11項目にわたり具体論を展開。「子守歌を歌う」▽「授乳中はテレビをつけない」▽「早寝早起き朝ご飯」▽「親子で感動する機会を大切にしよう。テレビではなく、演劇など生身の芸術を鑑賞」▽「インターネットや携帯電話の情報に『フィルタリング』を」など、家庭生活のあり方をかなり具体的に記述。子どもの発達段階に応じ「幼児期段階であいさつなど基本の徳目、思春期前までに社会性を持つ徳目」を身につけさせるよう呼びかけた。 ただ同会議内にも、「政府が押し付けることか」(学識経験者)と政府版「家庭生活マニュアル」の作成を疑問視する意見が出ており、発表段階で内容に変更が加えられる可能性もある。母乳による育児推奨には「母乳の出ない母親を追い詰める」との専門家の指摘もある。【平元英治】 ◇「親学」提言のポイント (1)子守歌を聞かせ、母乳で育児 (2)授乳中はテレビをつけない。5歳から子どもにテレビ、ビデオを長時間見せない (3)早寝早起き朝ごはんの励行 (4)PTAに父親も参加。子どもと対話し教科書にも目を通す (5)インターネットや携帯電話で有害サイトへの接続を制限する「フィルタリング」の実施 (6)企業は授乳休憩で母親を守る (7)親子でテレビではなく演劇などの芸術を鑑賞 (8)乳幼児健診などに合わせて自治体が「親学」講座を実施 (9)遊び場確保に道路を一時開放 (10)幼児段階であいさつなど基本の徳目、思春期前までに社会性を持つ徳目を習得させる (11)思春期からは自尊心が低下しないよう努める 最終更新:4月26日3時7分 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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