ついにカウントダウン!ありがとう、アモーラターペーホテル!
トイレに行きたくて行きたくて、導かれるようにターペー門の人だかりから数十メートル逃れてきたよっしぃ。アモーラターペーのカフェで、この期に及んで道端のパイプいす席は嫌だなと、敷地内に入る。こちら道端のパイプいす席。あちゃー、でもしっかりした席は、予約やらだいぶ前からいる人でうまっておるよね。そう思っていたところ、一人の男性が近づいてきた。「お席用意しましょうか?あちらの方の席を2人席2つにしますよ」とににこやかに4人席を指さしていう方。しかもこの方、なんだかめちゃくちゃ物腰が柔らかく、丁寧。こっここれは、チェンマイダンディ3人目が早くも現れたっぽい。 「でも、あの人たち、お友達まったりしてませんか?」「きいてまいりますから。」おじ様、4人掛けの席に座っているタイ人女子二人に声をかけると、二人も「OK,OK」と笑顔。思いもよらぬ、とってもコムロイがきれいに見える席に座れることになった。ありがたやー~ メニューを見ると、ドリンクメニューも豊富で、ワインはボトル900バーツが中心。これ、ホテルにしてはかなりお手頃。他にもピザやパスタなどなど、そのへんのレストランとあんまり変わらない値段は、さすが中級ホテル!ありがとう!アモーラ。おまけにこのダンディオジサマ、ものを注文しようと手を上げると「ちょっと待ってね」のポーズも、人差し指をたてるという、なんだかやたらと欧米化されていて、ありゃ絶対どっか留学してるよね、的な感じ。上品な方だなあ・・・なんでこんなホテルで働いてるんだろう?もっといいホテルで働けそうだけど。こんなピークシーズンのベストポジションとしては、バンコクだったら川沿いのレストランでは花火のためにメニューが値上がったりするが、さすが、そこはチェンマイ。移動手段では、さんざんぼったくられたが食費ではぼったくられていない気がする。とりあえず、座って、とりあえずグラスワインでのどを潤し(こちらも120バーツ)、周囲の喧騒、そしてコムロイあげを見守る。最高にえー、気分や~!さっそくボトルを注文。ところが・・・仕入れが全く行き届いておらず、頼むワイン頼むワインが全部売り切れで、お客も多いので、席を作ってくれたダンディは大変忙しく、若いボーイが、なんと1600バーツ近いワインしかないとかおふざけなことをいっている。ちみ、何を言っているのだ!それはネタではないのか?それが狙いではないのか?見かねてすっ飛んできたダンディオジサマが、探してきます!と、ホテルの裏の方に姿を消した。すみませんねえ、ダンディ。あたしたち、そんなに湯水のようにお金を使えないんですよ。そうしている間に隣の席の女の子たちもいなくなり、隣は欧米人の60代超えのおじさまと、30代のタイ人女性のカップルが。ふたりとも「はぁい!」とにこやかに声をかけてくれる。このカップルがすばらしくてねー・・・。いわゆるその、いかにも飲み屋のおねーちゃんていうかんじではなく、すごく知的な雰囲気のチェンマイ女性で、欧米人のオジサマも、とてもものごしがやわらかく、ゆったりと落ち着いた感じ。あー、なんかこういうカップルっていいな-・・と、ちょっと憧れちゃうくらい、話す雰囲気も、こちらと目が合って投げかけるにこやかな笑顔も、どちらも洗練されているわけですよ。いいなー、国は問わず物腰の上品なダンディはよぉ・・・と、思っているうちに何と・・・年を越してしまう(チーン)。カウントダウンにわれらのグラスは空(号泣)!しかたなく「ワン、トゥー、スリー、はっぴぃにゅーいやー!」を空のグラスをぶつけ、喜び合う、われら。もちろん隣の素敵なカップルとも、からのグラスをぶつけ合う。あははー。こんにゃろめー!花火もどんどん上がってるよお~!酒がほしかったよお~!とほほほと、その5分後、ワインを探し、消えてしまったジェントルマンが、ボトルを1本持ってきた。「900バーツのワインがなかったので、これ、900バーツでいいですからお飲みください。」と、癒される笑顔で・・・。えー、いいんですかぁああ?そして、何やら我々二人に手渡す。なにこれ。それは、クラッカー!オジサマはわれらが、カウントダウンの瞬間にワインがなかったことを、探しながら気が付いていたのである。そしてオジサマも、我々のために、このめでたい夜を、暗い倉庫の中で過ごしたのである。「なんだよ!新年なのに!」そう客が思ったことを、彼は察知していたのだ。それを吹き飛ばすような素敵な演出。われらはオジサマにお礼を言い、ワインをあけ、クラッカーをならした。「ハッピーニューイヤー!!!!!」 ワインをのんびり空け、 どうやらそろそろ店も閉まりそうな雰囲気。「そろそろ出るかあ~」「BUS BARのぞいてみる?」と、言いながら店を出ると、店のかたずけに忙しそうな、あのダンディが手を振っていた。そうそう。あんなに良い席まで作ってもらったし、ワインにも粋な計らいをしてもらえたのでチップをはずもうと思ったのに、いなくなってしまったのだ。かけよってチップを渡そうとしたたら「いりませんよ」と笑顔。えーーーー?そんなー。申し訳ないよ・・・っていうかもしかして、あの店の支配人さんだったのかな?ほかの店員に命令している感じだったし。ただお客さんの笑顔のために、自分より全然えらくない店員よりもお客さんに丁寧に接するあの姿。日本の上司にもほしい!ありがとう、チェンマイダンディーその3。また来るね! 応援にぽちっと押してください。ランキング参加中です。