2024年シーズンに向けて - 行く人来る人 その1
クラブユース出身者を中心に編成する方針、地域や予算の制約から、なかなか派手な移籍は毎年少ないけど、新スタジアムでプレーしたい選手も多いので、この冬の選手の移籍はさらに少ないようです。夏に加藤とマルコスのシーズン途中の加入があったので、なおさら静かなポストシーズンになりました。年末までに分かっているところで、整理してみます。外国人の更新リリースは年明けだろうから、ここまでリリースのあった選手までになります。 まずは、途中で行ってしまった人です。森島司(MF)→ 名古屋グランパス(完全移籍) 高卒でサンフレッチェに入団して、レギュラーを獲得するまで少し時間がかかりました。しかし、攻撃の中心になってからエロモリシとして大活躍。中心選手として昨年に長期契約をして、新スタジアムの見学までしたら、まさか夏に移籍するとは思いませんでした。しかし、グランパスが満額の移籍金を積んで誠意をみせられれば、もともと地元のクラブだから、心が動いたのでしょう。今シーズンは先発していても、去年とは違う何かを感じたのでしょう。とても残念な移籍になったけど、この移籍をきっかけにサンフレッチェにも変化をもたらしたので、Win-Winの電撃移籍になりました。ちょっと、グランパスで連携が合わないようだけど、来年のキャンプを経れば変わってくるでしょう。来年のモリシは、脅威になりそうです。鮎川峻(FW)→ J2 大分トリニータ(育成型期限付き移籍) FWには、ドウグラスV、ピエロス、ベンカリファと揃っていて、さらに棚田もいます。出場機会があまりない鮎川には、レンタルで出場機会を作ったほうがいいという判断だと思います。今のワントップにはポストプレーも要求されるので、高さがないのが辛いところか。トリニータでは途中出場が多かったけど、最後の3試合は先発しているので、力をつけているようです。トリニータはFWの主力が抜けたようで、予想どおりレンタル延長になりました。オリンピックを目標に片野坂監督の元で成長してもらいましょう。 次は、来シーズンからいない人です。棚田 遼(FW)-> J2 いわきFC(育成型期限付き移籍) FWにけが人が続出したり、ルヴァンカップで急に出番が回ってきたときの出場のみで、途中からベンチに入るのも難しくなりました。やはり、若手のFWはポジションが限られるために、いわきFCにレンタルになりました。試合に出ることが必要な年代なので、しっかりといわきFCでポジションを掴んでもらいたいですね。少なくとも筋肉ムキムキになって帰ってくることは確実でしょうか。土肥航大(MF)-> J2 栃木FC(育成型期限付き移籍) 水戸で1シーズン過ごした後、ヴァンフォーレにレンタル移籍。しかし、出場機会がなく、J3の今治FCにシーズン途中で移籍になりました。ボランチで復帰するにはまだ十分でないと判断されたのか、来シーズンはJ2の栃木FCになりました。天皇杯でサンフレッチェに勝利したチームなので、サンフッチェのベンチ争いより栃木でポジション争いして、試合に出たほうがいいでしょう。スキッベ監督になって一度も復帰していないのは残念だけど、マリノス戦でのケガがなかったらと、ならないことを願います。住吉ジェラニレーション(DF)-> J2 清水エスパルス(レンタル移籍) 水戸から完全移籍して2年。期待された選手だけど、塩谷が復帰すると高い壁になりました。塩谷が不在の時に右CBで試合に出場。守備はなんとかなっても、攻撃はどうしても落ちます。サンフレッチェの3バックの左右は攻撃参加がポイントになるので、物足りなさを感じてしまいます。J1プレーオフで敗れたエスパルスは、レギュラーのDFが京都サンガへ完全移籍、秋葉監督が元水戸ということで白羽の矢がたったようです。もともとの能力は高いので、出場機会を得るための移籍はお互いに良いと思います。 最後は引退した人です。林卓人(GK) 2014年に西川の移籍を発端に玉突き移籍のように、ベガルタからサンフレッチェの復帰しました。コンサドーレ戦でJ2に陥落して以来でしたが、しっかりと正GKを守り、15年のリーグ優勝の立役者になりました。その後も大迫の大きな壁になり続けました。まだ現役でやりたい気持ちもあったようだけど、クラブから更新しないことを伝えられて、引退を決断したようです。同時にGKコーチの提示もあったことも決め手になったのでしょう。 エディオンスタジアムの最後の試合に出場して、引退セレモニーを行いました。サンフレッチェに入団して、札幌、仙台と移籍しながら、最後はサンフレッチェに移籍して優勝、引退セレモニーまであれば、十分な選手生活だったと思います。今後は、GKコーチで大迫を鍛えてもらいましょう。柴崎晃誠(MF) 2014年にヴェルディからボランチとして移籍してきました。高萩、石原の移籍に伴い翌年シャドーにポジションを移して大活躍。初代ドウグラスとのコンビは抜群で、確かな技術で攻撃のタクトを振り、長らくレギュラーで活躍しました。ベンチになっても、最年長とは思えないほど元気で、途中出場でサンフレッチェを支えてきました。器用な選手なので、スキッベ監督になってもベンチに入れておきたい選手でしたが、引退になりました。11月に契約満了の通知、他クラブからオファーもあったけど、やり切ったという思いで引退を決意したそうです。 最後のエディオンスタジアムの試合に出場したときは、まだ引退を決めていなかったのかもしれませんね。最後のシュートがポストというのもいい記念だと思います。それでも、今後はサンフレッチェの育成部コーチになるそうなので、プレシーズンマッチで引退セレモニーがあるでしょうか。新スタジアムでの最初のセレモニーだとしたら、持ってますね(笑)。 足立修強化部長:->Jリーグ機構 オールバックに分厚い眼鏡とインパクト大な外観。一番の見せ所は、お年玉発言になった工藤の移籍だったと思います。17年は残留争いになってしまったけど、「新スタジアムはJ1」という命題を見事に果たしました。少ない強化予算での選手獲得は大変だったでしょう。ブラジルからいきなり獲得する選手の多くは外れてしまったけど、J1でプレー経験がある選手を獲得する方針は成功しました。 いつまでも強化部長にいるのかと思ったけど、チェアマンに請われてJリーグの新しい仕事に就くようです。新スタジアムまでという考えから24年1月まで担当なので、24年編成を責任をもって行った後に転職だそうです。3位という成績を考えれば現有戦力維持が基本なので、だいたいは終わったようです。 次は、途中から来た人です。加藤陸次樹(FW) ← セレッソ大阪(完全移籍) 森島の移籍とは関係なく、夏の移籍で移籍金を払って完全移籍になりました。サンフレッチェユース出身だけど、高卒、大卒時点は入団できずに、J2金沢からセレッソを経由して、ついに入団になりました。なんでもできるけど、すべてが平均的という評価をプロになってから、一回りも二回りも大きくして、ついに違約金を払ってでも獲得したいという選手になりました。シーズン途中から加入して、そのままポジションを掴んで、結果をだしました。最終的に3位になった原動力です。マルコス ジュニオール(FW) ← 横浜マリノス(完全移籍) こちらは、森島の移籍金を使ってマリノスからの移籍になりました。マリノスでは途中出場が多かったので、やはり出場機会が欲しかったのだろうと思います。移籍後すぐに素晴らしいゴール(8月月間ベストゴール)を決めました。ドウグラスV、エゼキエウとブラジル人コンビは考えが会うようです。ただ、ケガが多いので、来シーズンはしっかりと体を作って、シーズン通しての活躍を期待したいですね。それができれば、また上位争いができると思います。 次は、戻ってくる人です。イヨハ理ヘンリー(DF) J2水戸ホーリーホック(レンタルから復帰) 去年にJ3愛媛から加入して、即J2水戸にレンタルになりました。左MFでドリブルが得意のようです。J3で通用した攻撃は、J2で6得点とまずまずの結果です。J1でどこまで通用するのか、勝負の年になります。でも、その前に守備がしっかりとできないとベンチ入りは難しいでしょう。柴崎が抜けたとはいえ分厚いMF陣にどこまで食い込めるか、終盤の攻撃のオプションとして右WBでの起用もあると思います。 最後は、新規に加わる人です。中島 洋太朗(MF)