2023年 J1第30節 vs セレッソ大阪戦(0-0)- 健闘も3位が遠のくドロー
ルヴァンも天皇杯もないからしかたないけど、3週間の中断はとても長く感じます。それでも、その間に二つの僥倖がありました。 まずは、大迫のPKストップ。プロになって初めてです。ようやく報われたというか、正面に蹴ってきたボールを足で弾いたという形だけど、結果がでれば今後は違ってくるでしょう。次はリーグ戦でお願いします。 次に、レジーナのWEリーグカップ優勝です。WEリーグの発足に合わせて創部したチームが3年目で結果をだしたのは素晴らしいですね。近賀と福元のベテランコンビを獲得してチーム作りをしたフロントの目の確かさでしょう。 また、今年の補強もしっかりと当たりのようです。優勝賞金(1000万円)の少なさや注目度の低さが残念だけど、今シーズンはリーグ戦も3強に割って入っていきたいところですね。中嶋、柳瀬は代表が狙えそうです。と思ったら、中嶋はオリンピックアジア2次予選の追加招集になりました。 さて、1週間の休暇のあと練習を開始、トレーニングマッチをして、リーグ再開の臨むサンフレッチェの相手は、去年のルヴァンカップ決勝以来、因縁めいてきたセレッソ大阪です。さらに、夏には加藤が移籍したことで、優勝争いには遠いけど3位を目指して注目度は高くなりました。 エディオンスタジアムも残り2試合、リーグ再開戦の先発メンバーは以下になりました。 ドウグラスV 加藤 満田 志知 川村 野津田 中野 佐々木 荒木 塩谷 大迫 SUB:田中、山崎、東、松本泰、中嶋、エゼキエウ、ベンカリファ コンディション不良でピエロス、マルコスがベンチ外です。代わりにドウグラスVがワントップに、満田がシャドーに戻りました。また、ボランチは野津田になります。 ベンチには、川浪に代わって田中が入ります。リーグ戦では初めてだと思います。そして、ユースの中島がベンチ入りしました。もし出場することがあるときは、大きくリードされた時だろうと思います。今シーズン、デビューがあるかどうか、ぎりぎりですね。 ピエロス、マルコスが不在になると、終盤での攻撃力が落ちそうです。先制してリードしてベンカリファを投入したいところだけど、セレッソの守備も堅いのでの苦戦しそうですね。 対するセレッソは、4-3-3で香川がアンカーにはいりました。これまで2列目だったけど、デビューしたころのボランチに戻ったそうです。GKは、もう何回対戦しただろうと思うキムジンヒョン。なんだか対戦相手というより、サッカー仲間のような感覚になってきました。セレッソとの試合がいつもぎりぎりの戦いになるのは、やはりこの守護神がいるからでしょう。 ビックアーチも残り2試合、秋晴れに多くの観客が入った試合だけど、ピエロス、マルコスの不在を考えると、1-1でドローという予想になった試合前です。 試合開始からセレッソのボール回しに苦戦します。いつものように、シャドーがCBにプレスで、ワントップはアンカーへのパスコースを消しにいきます。しかし、キムジンヒョンの足元のプレーがいいので、プレスがかからないと簡単にパスを出されてしまいます。また、香川のポジションがいいので、簡単にドウグラスVの背後から抜けて、パスを受けてボールを回します。 香川へのパスコースがない場合は、右サイドのクルークスや奥埜に一発でロングパスを通してしまいます。志知の後ろでサイドで張っているので、志知のプレスもかからず、佐々木もプレスに行けない位置でプレーされて、左サイドから崩されていきます。この辺りは、完全にサンフレッチェ対策として練習したのでしょう。 前からのプレスなら、志知はSBにプレスに行くことになるけど、後ろを気にして中途半端なポジションでなかなか修正できません。セレッソは、守備時には4-4-2だけど、攻撃時には4-1-4-1の両サイドを張りだすことによって、攻撃の起点を作りました。WBの裏を突くことで、しっかりとサンフレッチェ対策を取ってきたことがわかる展開でした。 サイドで起点を作られても、最後は3CBと大迫の好プレーで失点を防いでいたけど、前半はなかなか攻撃に行けません。前線からのプレスが外されてしまうと、後ろから組み立てることがまだできないので、攻撃が手詰まりになりました。前線の3人が孤立することが多く、セレッソの守備の方が一枚上手という状況です。 しかし、クルークス、カピシャーバの両サイドにWBが引っ張られて5バックのようになるのをなんとか、スキッベ監督は修正を試みます。後ろはCBに任せて、もっと内に絞るようにWBに指示を出します。勇気をもって前からプレスをすることで、ようやく守備が嵌まり始めたのは前半も30分を過ぎてからです。 満田がGKにプレス、GKが蹴りだしたボールを相手がトラップした瞬間に塩谷が奪います。塩谷はそのままボールを運んで、満田にパス。満田はDFを交わしてシュートも、GKがブロック。こぼれたボールを加藤が拾って、中央にパス。走りこんでいた塩谷がボレーを打つけど、またGKがブロックと。キムジンヒョンの好セーブに阻まれました。さすがというか、参ったなと思うほどナイスGKです。 前半のチャンスはこのときだけで、ほぼセレッソのペースで終わりました。無失点だったことが幸いと思える前半でした。まあ、ハーフタイム前に修正できたことはいい点だと思います。 後半は、野津田->東になります。野津田は、リズムを重視しているのかもしれないけど、どうしても後ろへのパスが多くなります。満田がまず縦へのパスを考えるのとは違うので、攻撃に迫力が足りない印象です。ボール奪取はよくなったけど、点を取りたいサンフレッチェは攻撃的に選手交代です。点が取れないチーム事情は、野津田には厳しい状況かもしれません。 後半は、マンツーマンに近い形で、GKにもプレスを掛けます。これで相手のパス回しの余裕を奪うことで、攻撃の力を削ぎます。もちろん、交わされてしまうと一気にピンチも迎えるけど、本来はこの守備スタイルなので、ぎりぎりの戦いを行うことになります。 それでも、前半のように一方的にはならないので、やはり状況に応じて、GKへのプレスも必要です。ただ、この守備をやるなら、ドウグラスVはちょっと無理かもしれません。できれば、ピエロスかベンカリファが先発したほうがいいでしょう。 前からのプレスで相手の攻撃機会をある程度奪うことはできるけど、攻撃はなかなかチャンスになりません。満田がボールを持つと必ず2人ぐらいがプレスに来て自由にさせません。また、加藤が持ってもドリブルを始めると3人ぐらいがすぐに囲んでボールを奪います。パスを出すところがないので、ドリブルをしている形になっていると思います。前線の3人がうまく連動できていないですね。 後半25分に志知->エゼキエウになります。東を左WBにして、満田を一列下げてボランチへ、エゼキエウをシャドーにします。エゼキエウは中央でパスを受けていいアクセントになるけど、最後のパスやシュートに精度を欠きます。それだけ、セレッソの守備が堅いです。 さらに35分にドウグラスV->ベンカリファになります。前線からのプレスを再度かけ直すことになります。 だんだんとオープンな展開になるので、どちらにもチャンスとピンチが訪れますが、最後はGKがしっかりと活躍して、ゴールを割らせません。大迫もキムジンヒョンに負けないほどの好セーブを連発しました。代表でかなり自信をつけてきたようです。 終盤のCKやFKでは、もう”YAVAY”だろうの荒木に期待したけど、ヘディンシュートは枠を捉えません。そろそろ、セットプレーで得点が欲しいけど、今年はなかなか取れないところが苦戦している一因でもありそうです。ここで決まっていれば、ネタ的にも最高だったけど、まあ世の中そんなに甘くない。 もう最後は、これは引き分けだなと思うほど互角でした。そして、両者譲らず、試合はスコアレスドローで終わりました。前半の展開を考えると、引き分けでよかったという思う内容だけど、3位を狙うなら勝点3が欲しかった試合でした。 ラスト2試合となったエディオンスタジアムの入場者数は、22,834人と今季最高?と思うほどの入場者数でした。セレッソはJリーグデビューがビックアーチだったころもあり、多くのセレッソサポもいたようだけど、これだけの入場者がいたなら、ゴールシーンが欲しかったですね。サッカー好きには、見どころのあるスコアレスドローも一般客にはゴールで沸く方が面白いでしょう。 引き分けにより順位は5位になり、3位とは勝点3になりました。次は、鬼門となっているアウェイのFC東京戦です。過去4試合がすべて2-1での敗戦です。試合内容はいいけど、カウンターから失点して負けが続いている状況は偶然ではなく、しっかりと対策が必要です。 ピエロス、マルコスが復帰してくるかどうかわからないけど、相手のカウンターへの対策をしっかりと行って、試合に臨んでいきたいところです。 楽天市場| 楽天トラベル| 楽天toto| 楽天カード| 楽天ブックス