![]() 『サウサリート』は珍しく(?)2部構成のライヴで、1部は鎌倉在住の伊藤耕太郎(G,Vo)の弾き語り。 『サウサ』登場は、2度目じゃなかったかと思うがオレは初めて。 この伊藤氏は、主に戦前の古い楽曲(内外問わず)をドブロのフィンガー・ピッキングで弾き語るという、実に渋いスタイルのシンガー。まぁ、これだけなら案外他にもいそうな感じではあるのだが、この人がユニークなのは写真(上)でも分かる通り、通常のヴォーカル・マイクではなく小っちゃい拡声器を通して出てくるそのヴォーカル(というか声色)だろう。 正に蓄音器で聴いているSP盤みたいな感じ(“蓄音器的夜”というのがこの日のタイトル)で、これで戦前の古い曲を演るわけだから確信犯と言えないこともない気もするが(笑)、その飄々としたキャラクターによるところも大なのか全く自然に氏のオリジナルなスタイルに思えてくるから不思議だ。 そして2部は、ミュージシャンとして『サウサ』初メイン・アクト(笑)のGuinnちゃん(Ss,Ts)だ。写真(下) 地元(と言っても今は横須賀在住だが)音楽仲間としては、『サウサ』においてもサックス・プレイヤーとしてよりも圧倒的にDJとしての彼に接する機会の方が多いわけだけど、この日は本業(?)のサックスをたっぷり堪能することができた。 今回は須藤シンイチロウ(Key)とのデュオ。 「Speak Low」、「Manteca」等ジャズ好きにはお馴染みのナンバーがあったりするものの、決して激しいインター・プレイを繰り広げたりする訳ではなく、常にユルくあるのがこの二人の持ち味とも思える。が、それでも決してイージー・リスニングなわけでもなく、肩の力の抜き加減を心得たオヤジのジャズてなところか。だからこそ、ジェームズ・テイラーの「Don’t Let Me Be Lonely Tonight」なんて曲を演ってもしっくりハマるのだ。正に“溶かしバター的夜”だったね。 もっと聴いていたい気持ちを抑えつつ、サンドフィッシュの宮井くんと一緒に2軒目『ケインズ』へ。 毎月第三土曜は、果てしなく黒くてイナたい長い夜が待っている(笑)。 藤沢のブラック・ミュージック・マスター、二見くんがホストを務めるイヴェント「Voices Inside」も今年3月でまる1年を迎えるらしいが、大したものです。 今月のゲストDJは、こちらもソウル・マスターと言ってしまって良いだろう、マセケンジ氏だ。 現在ではSSWの大家の方が通りが良いかも知れないが、どうして彼のかけるソウルのファンは案外多いと思うのだけど・・・ この日も、彼の甘くグルーヴィーな盤に催した(笑)お客さんも多かったのではないか。(そういや、この日の『ケインズ』は随分と盛況だったよなぁ) 帰りは宮井くんも含めたこの4人で『大新』で締めくくったのは言うまでもない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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