穴
久々に吐き気を催すほどの怒りを感じた映画です。これほどの理不尽さは、7つの大罪をテーマにした『セブン』以来でしょうか。主人公が全ての元凶にして最悪の人物・・・それはいいとして、そいつが何の制裁も受けずにのうのうと生きる・・・。こんな事があって良いはずがない!!くだらない自分の欲望のために、人が死に、殺人まで起こる。それに対して罪悪感を覚えるどころか、自らの保身のために、更なる殺人に手を染め『犯人の自殺』と言うシナリオまででっち上げる。そいつに周囲の皆が振り回されて真実が見えていないあたりがさらに許せないですね。因果応報という言葉があります。善因には、その善因に相応しい報いが、悪因にはその悪因による報いが訪れる。時代劇が好きで、昭和の仮面ライダーが好きな私としては、この映画の主人公のような人間が、他を犠牲にして一片の良心の欠片も無いようなこんなクズが、口の端に邪悪な笑みを浮かべながら生を続けていく・・・そんなラストは許せません。誰かが・・・或いは何かが制裁を加えるべきだと思ってしまいます。・・・まあ、でも、そういった作品ゆえに納得した部分もあります。見始めたときは、何でこんな美人だとは口が裂けても言えず、またお世辞にも可愛いとも言えない女の子が主人公なのかなと思ったものですが(特殊メイク無しでいかにもホラーな容姿でしたので)、コイツが全ての元凶かと思えば、見事なキャスティングであるといわざるを得ませんね。ともあれ、即効で消去決定の映画でした。