宮本武蔵 第二夜
圧巻、まさに圧巻吉岡清十郎との戦いも76人斬りも巌流島もそして美しい、吉野太夫と並んでいるのに遜色ないくらい美しい武蔵、死に直面している生のギリギリに立っている男の美しさ”今にも切られて死にそう”といわれて、挑む瞳、切られそうなきがするほど鋭い視線虚ろな心を見透かされたような瞬間、ゆるみの意味を知る、吉岡一門を煽る武蔵の憎らしいほどの瞳 下り松76人斬り、殺されるから殺す、そんな虚ろな気持ちを抱えて、1つ2つと物ののように斬り捨てていく武蔵、人間としての尊厳を見失ってしまったのか、斬って斬って斬りまくる武蔵、その心には何が見えていたんだろうか?ただ赴くままに心のままに獣のようにその76人斬りを”綺麗”だと思って見るのは、たぶんまちがっているんだろうけど、剣さばき、足さばき、みなぎる躍動感、あふれる想い、張り詰めた瞬間、血まみれなのに、泥だらけなのに、美しい場面だった斬っても斬っても向かってくる相手をただ断ち切るだけのために動く、斬らなければ斬られる、自分が何をしてるのかどこへ向かっているのかさえわからないまま、ただ目の前に迫り来るものを斬る美しいほどに壮絶な戦い小次郎と共に山賊と戦うシーンは最高!圧巻で最高に美して、ワクワクしてしまう場面、どれだけの気持ちを込めればこんな殺陣ができあがるのだろうか? 無用の殺生といわれ功名のためといわれ、あわれといわれ、士官の道が開けたかと思っていた相手から謀反人とののしられ、ただの人殺しといわれ、剣を捨てた武蔵彼を救ったものはなんだったんだろう、彼の心を救ったものはなんだったんだろう、殺生ではないもの、矛盾は矛盾のまま、もっと先をみるために ”なにか見えたか武蔵” ”まだわからん”それが彼の答えなのかもしれない