親子の受験記5・子どもの絵
合格発表までの一週間当日の出来がどんなに良かったとしても、試験の結果を待っている間は、不安にかられるもの。初めての受験を終えた子供の一週間も、やはり不安と平常心との間をいったりきたり。落ち込んでいるときは、ちょうどドラマで観ていた「ネガティブ善男」と闘っているような感じでした☆「もし駄目だったら、この1年、全部無駄ってことになる…」「どうして?頑張った経験は、絶対に消えないよ。『努力したけれども、残念でした』というのと『努力しなかったから、駄目でした』とでは、まったく違うでしょう?」「どうせ大学には行かないつもりだから、勉強しなくてもよかったのに…」「あのね、どの学校に入れていただくとしても、勉強は一生続くのよ。ここまで一生懸命やってきたのだから、やっていないあなたとは、入学してからのスタートラインがまったく違ってくるの。この先どの道を選ぶとしても、勉強をやっていた方が選択肢が広がるのは確かだしこの学校を目指さなかったら、きっと勉強をする習慣も一生つかなかったと思うわよ」子供が投げるネガティブボールを、ポジティブな色にして投げ返す作業が延々と続きます。私も、高校受験の合格発表前の一週間、不安におそわれて母と話していた記憶があるので、きっと子供もそうだろうと予測はしていました。「どこに入っても、何とかなるわよ。」という母の言葉が大きな救いとなり発表の当日を迎えたのを、今度は親の立場で、受験というものを経験したのです。合格発表当日発表の三日ほど前、かなり勘のよい夫が「多分、合格してるような気がする」と言ってくれたので、とても喜んでいた子供。前日には、初めて自分の携帯電話を手にして、友人とのやり取りで気も紛れていたので「合格発表の受験番号表を写メールしてね」と言うと「公衆電話で合格報告するのが夢だったから」とのこと。当日は、朝10時からの発表に間に合うように、駅まで送ります。ちょうどその日は、自宅で11時からヨガ教室があるので、発表をみたら、すぐに連絡をするようにと伝えて、電話の前で待ちました。発表から20分後、ようやく写メールが届き、子供の受験番号を確認。夫に電話して、お互いをねぎらいます。しみじみするのもつかの間、すぐに生徒さんがいらしたのでレッスンを開始、終わってから駅に子供を迎えに行きました。「遅くなってごめんね。合格おめでとう」「やったね☆」「ところで、公衆電話はどうしたの?」「…受かって写メールしたら、面倒になって…やったね☆」にこにこです。帰ってからも、すぐに中学校に合格証をいただきに行かねばなりません。お世話になった美術の先生に、お礼のイラストを差し上げようと準備して行ったのですが、その日は校舎に入れないのでお会いできずに戻ってきました。発表の翌日この日は画塾へお礼に。今年はやはり後期の試験が難しかったそうで、子供が何とか得点できたのを「冴えていたんだね~」とのお言葉を。「この学校は、入学してからが大変です。課題もたくさんあるので、頑張って下さいね」「大好きな絵に関する勉強だから、望むところです☆」という顔で聞いていた子供。ハードな日々が待っているのは確かなので、その思いをキープして卒業まで漕ぎ付けられることを願います。受験前日にお願いにあがった近隣の神社へもお礼に参ります。帰宅してから、お彼岸には墓参できなかった子供は、改めて仏壇の前で合格報告をしてお礼参りが一通りすみました。多くの方々の支えがあってこそ、手にできた果実を、大切に味わい続けてゆけることを願っています。お世話になった方々、お読みくださった皆さま、ありがとうございました。「子供の絵の日記」