家からＪＲ品川駅へ行く途中に、麺類や丼物の専門店街があり、その中の一軒
で「金沢カレー」を出しています。昔ながらのアルミの楕円形の深皿に、まん
べんなくごはんを盛り、上からとろみの強いカレーをかけます。そこにせん切
りキャベツとカツを乗せ、カツにはウスターソースをかける、というのが標準
なのだそうです。とはいっても、これはカツカレーですから、素カレー（？）
ではなく、単なるビーフカレーは、キャベツだけのトッピングなのでしょう。

これを、スプーンを使わずに食べます。「ま、インド人は手で食べるし……」
と考える方もあるでしょうが、実はフォークで食べるのです。カレーを。その
ためにとろみを濃くしてあるのか、さらさらしていないからフォークで食べら
れるのか知りませんが、そういう流儀だそうです。味は、甘口から辛口まで、
ふつうに変えられますし、特筆すべきスパイシーさもありません。ただ、丼物
屋のラインナップに連なるだけあって、丼でも違和感なく食べられそうです。

チャーハンでもスパゲッティーでも、何でも箸で食べる人がいますが、カレー
はどうでしょうか。かき込むのでなければ、箸は使いにくいように思います。
確かに、カツカレーを食べるのに、スプーンだけでは食べにくそうです。先割
れスプーンなどというのもありますが、カツを刺すには物足りないでしょう。
その点を考慮してフォークなのでしょうが、フォークは横方向には彎曲してい
ないので、ごはんを乗せると不安定になります。そこが少々気になりました。