卵巣にも転移
今日はCTと胃カメラ検査でした。痛がり、怖がり、病院嫌いの私としてはそれだけでかなりのストレスで昨日の朝までずーっと凹んだ状態が続き、精神的にギリギリのところまで追い詰められていました。血液検査の順番を待っていると小学生の男の子が隣にいました。「この間は右手からしてもらったから今日は左にしよー」と言ってるところをみると、通院しなきゃいけない病気なんだと想像。次に、CTを受け、胃カメラ検査室へ行くと、またその男と子と遭遇。えっー、子供も胃カメラ検査とかするのーでね、私ふと思いました。子供だから恐怖感が大人より強く大人は恐怖感がないとか、そんな事はないわ。大人も子供も痛いと感じる感覚も恐怖感も同じなのよ。自分の病を受け入れて、どうやって頑張るかの違いなんだわ、、、と。で、いつものMドクターが急遽無理になったらしく他のドクターなんだけど良い?と看護師さんに言われ、内心、嫌だー。怖いよ~。と思ったけど、大人な私。我慢しました。げ、ドクター若いよ~。すると奥からベテランドクターの救いの声。「おれ、やるよー」「いえ、大丈夫です。僕やります」えー、断れよ~私の心は叫びました。おっ、おっえー。初めて麻酔を追加されましたよ。その後、いよいよ主治医の診察。「胃カメラ、辛かった?」「はい、今日は胃カメラされている時間が長かったです」「若い先生だった?」「はい」「で、結果なんだけどねー。胃の出口の癌が大きくなってます。卵巣にも転移し腫れています。痛みは無い?」「痛みはありませんが、卵巣が腫れるとどうなるんですか?」「卵巣に転移したからどうなるという問題でもないんだよねー。胃癌は卵巣に転移しやすいから。腹膜播種で大腸に転移した時と同じで今回はそれが卵巣までこぼれ落ちたんだ、ただ、卵巣を手術で摘出してもあまり意味がない。余計に癌細胞を散らばせる結果になる事が多いから手術は危険。あまりに大きく腫れて、お腹を圧迫し、痛みが出たり、腹水がたまったりしたら考えるけどね。採りたいのは山々だけど、そんな簡単な問題じゃない。タキソールに薬剤耐性が出来たから薬を買えます。後はタキソテールだけだけど、タキソールと似た薬だから効くという保証もないし、乳がんにはよく使う薬で副作用も軽いんだけど、貴方の癌の状態では副作用が強く出ます。」「もし、タキソテールの効果が期待できなかった場合、タキソテールと他の薬を組み合わせると効く可能性も出てきますか?」「私は六か月で薬剤耐性が出来てしまうようですねタキソテールも効かないとなると、ここの病院では治療方法がありませんね。」胃癌に対して保険診療で認められている数少ないわずか数種類の薬。それら全てをそろえている病院はないのです。で、通常は別の病院で治療してきて使える薬が無くなった人はこの時点でよく言われる見放された状態のがん難民になるかホスピスを紹介されるようです。「君の状態では効いている方なんだよ。」「私は半年で薬剤耐性を繰り返してきました。一般的に半年が平均ですか?」「TS-1とシスプラチンでは10か月も効果あったよ。」私は勘違いしていました。TS-1とシスプラチンの時、副作用が強くて、休薬期間が延長された事が多々あったからきちんと治療出来たのは6クールだけだったので、1クール一か月のスケジュールだったから半年と計算してました。ま、今となっちゃー、そんな事どうでもいいんだけどね。で、いろいろと他の治療について質問しました。「良く知ってるよねー。そんな情報どこから仕入れてきてるの」「インターネットのブログや本です。一般的なホームページのサイトの情報はメリットしか書いてないし、もうけ主義が殆どで疑わしいので信じていません。ブログは胃癌で検索し、自分で判断し調べています。サプリメントとかありますが、基本的に惑わされる性格ではありません。藁をもつかむ思いは私も当然ありますが、自分自身がしっかりしないと情報に振り回されますから徹底して調べます。私は先生を信頼しています」先生、笑ってました。イヤー、今回の私、成長したぜ。今までだと自分の思った事言えなかった。先生の時間を奪うと悪いな~とか、先生に任せているんだからと受身体質100パーセント。もう、そんな段じゃありません。母も一緒にいてくれたので強くなれたのかもしれません。その後、新薬の事、保険適用外の治療の事、それらを引き受けてくれる病院も紹介してもらえること、聞きまくってきました。帰宅後はそれらの情報を調べました。新薬については、アバスチン、ハーセプチン。温熱療法に免疫療法。アバスチンについては、費用は毎月60万円。ハーセプチンも同じくらい。混合診療が出来ない日本の医療制度のメリットデメリット。どちらにしても経済的余裕がないと末期進行がん患者の延命はむつかしい事。難題山積みです。しかし、最悪の結果になればなるほど強くなる私。もう、泣いて落ち込んでなんかいられません。と言っても私、泣いた事、過去に三度しかないんだよね。一度目 第二の母ってくらいにお世話になった親戚のおばさんと電話で話した時。二度目 吐血、下血、入院、輸血となりすごく悩んで苦しくて退院した後、母親の様に慕ってるおばさんの顔を見た時。三度目 髪が抜けだしウィッグになった時費用の件は主人と相談する必要がありますが、道は開けました。長い長い、文章。最後までお付き合いいただき有難うございました。まりもん