歌 と こころ と 心 の さんぽ

♪　百合の香のつとに漂ふひさかたの雨降りにしもそぞろ長閑（のど）けし

　一週間ほど前に定年退職の歓送会があり、立派な花束を頂いた。玄関に飾ってあるが、その中にカサブランカ（百合）が一本入っていて未だにその優雅な花を咲かせている。
　朝から、雨もよいのひんやりした空気の中にその芳香を漂わせている。百合は香りが強く、家の中に飾るのには抵抗がある人も多いかもしれない。

　以前、知人の蕎麦屋の開店祝いにこのカサブランカを持ってきた人があり、たしなめたことがある。いくら美しい花だといっても蕎麦屋には似つかわしくない。百合の香りが蕎麦のそれを凌駕して、ゲストが主役を喰うようなことになってしまいう。また、いつまでもその強い香りが抜けないでは、蕎麦を食べに来たお客が閉口するというもの。

　カサブランカの生の香りが楽しめるという香水があるんですね。くれぐれもＴＰＯに気を付けて使ってほしいものです。

カサブランカリリー【アンティカ・ファルマシスタ】 (税込 15,120 円)

　今が盛りのジャスミン（ハゴロモ・ジャスミン）の香りも強烈で、傍へ行くとむせ返るようです。この香りはスカトールというアルコール系の成分で「うんこ」や「おなら」の匂いに含まれる成分とと同じものなのだそうです。

ハゴロモ・ジャスミン

　高濃度では悪臭を放つスカトールも、低濃度ではジャスミンの香りになるという訳です。それをまた大幅に希釈していって、漸く、ほのかな香りのする香水になるという訳ですね。

◆２００６年５月８日よりスタートした「日歌」が千首を超えたのを機に、「游歌」とタイトルを変えて、２００９年２月中旬より再スタートしました。
◆２０１１年１月２日からは、楽歌「ＴＮＫ３１」と改題してスタートすることにしました。
★ 「ジグソーパズル」　自作短歌百選（２００６年５月～２００９年２月）

☆短歌集「ミソヒトモジ症候群」円居短歌会第四歌集２０１２年１２月発行

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