大好きなLPの一つマイルス・デイビスの「Kind of Mlue」。ジャケット写真のマイルスが絞り染めのネクタイをしている。
ここに気付いた人は少ないんじゃないかな。私は仕事柄絞り染めには目端が効く。直ぐにそれて分かって、余計にマイルスを身近に感じたものだ。あのジャズの帝王が、よりによって絞り染めのネクタイをしているなんて、吃驚だってね。(この歌にある鷹揚不動という四字熟語は、私の造語です。)
右からエバンス、マイルス、キャノンボール、コルトレーン
クリックでYouTube「Blue In Green」が聴けます。
マイルスは前年に吹き込んだ「マイルストーンズ」で最初にモードを試みていて、本格的にLP全体でモードを展開したのがこのアルバムだ。新鮮で流れるようなアドリブと音。今までとは全く違うジャズだ。
マイルス(33歳)はこのセッションで既成のレパートリーを一切取り上げず、メンバーが初めて接する曲(Blue In Greenはエバンスと共作)ばかりで録音に臨んだ。そして、ほとんどをファースト・テイクで終わるという驚異の離れ業を成し遂げている。このセッションのメンバー(キャノンボール・アダレイ、ジョン・コルトレーン、ビル・エバンス、ポール・チェンバース、ジミー・コブ)が如何に凄いかをも物語っている。