「今後のテクノロジーの変化」
言うまでもなく、生成人工知能(AI)はものすごい勢いで進歩している。グーグルは2023年12月6日、知識と問題解決能力を測る指標において「人間の専門家を上回った 」と、新モデル「Gemine (ジェミニ)」を公開。数学や物理学などの複雑な問題が解ける 対話型AIの「Bard (バード)」にも採用されるという。
さきがけの「オープンAI」はソースをオープンにしていたが、現在、ビッグテックの「GAFAM(Google、Amazon。Facebook(現Meta)、Apple、Microsoft)」は、オープンすることなく着々と進歩させるべくしのぎを削っている。
今はその勢力地図が変わりつつあって、「MATANA (Microsoft、Amazon、TESLA、Alphabet(Google)、NVIDIA、Apple)」が台頭という。GAFAMからFacebook(Meta社)が脱落し、新たにTESLA とNVIDIA が加わっている。
「NVIDIA 」は、米カリフォルニア州に本社を置く半導体メーカー。特に、AI(人工知能)関連では欠かせないGPU (Graphics Processing Unit:画像処理装置)を汎用計算用途に拡張したGPGPU(GPUの演算資源を、画像処理以外の目的に応用する技術)の設計において、この市場を牽引する企業。
この生成(AI)は、あらゆる分野で使われ、今後ますます発達していくでしょう。その先にあるものは誰も予測できない。法律で規制(EUがAI包括規制に合意、2026年実施。違反に巨額の制裁金) していくものの、人間の思考データを究極までつき詰めていけば新しい価値観を見い出すかも知れないし、進歩は規制の枠を超えるスピードに追い付かないだろう。
AIはすでにあるものから導き出すのだから、発明したり発見したりすることなどありえないと思われがちです。しかし、まったく違う分野のもの同士をない交ぜて論じることなど無かったものが、AIによって平然と行われ、垣根など取り払われていく。
異次元の世界を軽々と行き来するようになれば、そこから導き出されるものは予想できないものでしょう。
GemineやBardその他の生成AIによって、未知の世界が飛躍的に発展し、新しい概念を示唆するようなことの可能性も秘めている。今後30年前後には、偏在する富によって(人類にとって有益なものばかりとは限らない)大きな変化がもたらされるでしょう。利用する側のスタンスと知見によって、一体どんな状況になっていくのか誰にも分からない。
AIがまったく想像していなかった分野に応用され、人間の思考の裏をパラレルワールド的に見えない形で構築されるようなことが起こるかもしれない。
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思想や感情がない分、今までにないシビアな結論を導き出す可能性もある。要するに、既定の常識や価値観が通用しなくなるということ。政治、経済、文化、社会すべてにおいて、動植物の突然変異のように飛び火という形でつぎつぎと変化が起こっていく。
3Dプリンター、ドローン、遠隔技術、ロボット、クローン、サイボーグ、XR、EV、SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)、IoT、NtoN、遺伝子操作、ウィルス操作、などなど。ありとあらゆるものが、複合的に組み合わされ、綯い交ぜとなって応用されていくようになるでしょう。
例えば、植物の生態の研究結果から思いもよらなかったものが導き出され、他のものへの応用のヒントが見つかるかもしれない。バイオミメティクスの更なる発展というわけだ。
予想できないことは書きようがない。分からないことをつべこべ言っても始まらないとも思う。しかし、今までの延長線上で、楽観バイアスによって嵩を括っていて良いわけがない。
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新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、世界の富裕層と貧困層の格差が広がっている。「世界不平等研究所(パリ)」の2021年の発表によると、世界の上位1%の超富裕層の資産は、世界全体の個人資産の37.8% を占め、下位50%の資産は全体の2% にとどまっている。特に最上位の2750人だけで3.5% に当たる13兆ドル(約1500兆円) 超を占め、上位10%では全体の75.6% を占めた。
「ジニ指数」による世界各国の所得差。
社会における所得分配に不公平などを計る標準係数であり、係数が高いほど格差が大きくなる。
指数は0-1であり、0は完全な平等(全員が同一所得)、1は完全な不平等(一人が全ての所得を得て、その他全員はゼロ)
2009年 whikipediaより
0.1~0.2:ほとんど格差のない社会
0.2~0.3:格差の少なく安定した社会
0.3~0.4:格差がある社会
0.4~0.5:厳しい格差があり、社会を不安定にする要素がある
0.5~0.6:格差が限度を超え、社会的な不満が激増
0.6~0.7:社会的動乱がいつ発生してもおかしくない
0.7~ :革命が起こる、あるいは動乱状態に突入する
2021年、世界全体の所得に占める割合は、上位10%の富裕層が52%に上り、下位50%はわずか8.5%だった。日本は上位10%の資産が57.8%で、そのうち最上位1%は24.5%を占め、下位50%は5.8%だった。日本の富も、欧州ほどではないが非常に不平等である。(日本経済新聞)
既得権益の固定化(経済的・政治的・地位的・生得的・実力)は、それらの権益が経済的流動性を低めるため、不平等を増加させる。資本主義体制は行き詰まっていて、格差は広がる一方。「MATANA」のような巨大企業が潤沢な資本を注ぎ込んで、ますますその差を広げようとしている。そしてその繁栄の一方で、地球が悲鳴を上げつづけている。
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北極と南極の氷が融け、氷河が溶け、永久凍土が溶け 、年々減少を続けている。気温上昇はさらに拡大していくと思われている。
名大の教授がヒマラヤの氷河の研究調査していて、70年代から2000年以降を比べると縮小スピードは倍以上になっているという。2100年には15年比で、氷河が40~60%縮小すると予測している。
海水の温度が上昇してどんどん蒸発し、大気には大量の水蒸気を含むようになっている。激しい雨が局地的に降り(冬には大雪)、しかもそのような雨は地表を流れるだけで地下に染み込まない。水は、陸を介して海と空を巡回するだけのものになっている。
大雨と洪水が予想外の地域で頻発する一方で、乾燥が進み砂漠化が広がっている。山火事 が頻発。寒冷地であるシベリア でも起こるという超異常状態。山火事によって森林が急速に減少している。ドライとウェットの相反する現象がますます極端になっていく。
2019年の主な天候の特徴・気象災害
(クリックで気象庁サイトへ)
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名だたる農業地帯で灌漑用の湖や地下水が枯渇 しつつある。世界における水の使用量増加、世界的な地球温暖化、開発による水源の破壊などが原因。今後、各地で水の争奪戦が起きるのは眼に見えている。それと同時に、食糧難の恐れも。
出典:「国連人口基金駐日事務所ホームページ」より引用しNECにて図版作成 国連人口基金の「世界人口白書2021」によると、世界総人口は78億7500万人です。現在、その40%以上にあたる36億人が水不足に悩まされており、今後も上昇すると予測されています。この状況が続けば、2050年には約97億人になるとされる世界人口のうち、約半数が水不足にさらされ、4人に1人は慢性的な水不足の影響を受けると予測されています。
ナイジェリアはアフリカ随一の大国として、人口でも、経済規模でも数十年にわたり
アフリカをリードしていくことが期待される。
アフリカ諸国では、経済成長によって、ポルシェに乗り、シャンパンを飲む高所得者層の数は増加している。こうした高所得者層は欧米で留学や就労経験がある。また、低所得者層に対しては、モバイルマネーを活用した割賦販売など、新たなビジネス手法がアフリカで急速に進化しており、これまでビジネスにならないと言われてきた貧困層がビジネスの対象になりつつある。(JETRO)
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水不足はますます深刻度を増していく。我々の食料のほぼ半分が、地球上の温暖で乾燥した地域で生産されている。そうした場所では、穀物に水を供給するために地下水の過剰なくみ上げが行われており、帯水層と呼ばれる地下の貯水層の水量が急速に減少している。
米カンザス州の穀物畑を潤すピボット式スプリンクラーの灌漑システム。
それぞれがオガララ帯水層から、1分間に何百リットルもの水をくみ上げている。
(ナショナル ジオグラフィックより) 最新の研究によると、今世紀半ばには、インド、パキスタン、ヨーロッパ南部、米国西部の広い範囲で帯水層が枯渇する可能性があり、そうなれば食料供給が打撃を受け、また18億人もの人々がこの貴重な水源を利用できなくなる。
輸入に頼っている国は資本力競争によって財政を圧迫される。その結果、ますます格差が拡大していく。
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「大西洋南北熱塩循環 (AMOC)」早ければ2025年、遅くとも95年までに起こる可能性が高いことが懸念されている。AMOCが止まると、熱帯雨林帯が南に移動、アフリカやアジアのモンスーンが弱まるほか、欧州は乾燥する可能性が非常に高いとの判断を示している。
今まで当たり前になされていた自然の営みが、まったく違うフェーズに入ったということ。
この地球のダイナミズムを変えさせたのは “もっとも不自然な存在の人間” だ。利益、楽、便利のために犠牲にしてきた反対側で、諸々のものが悲鳴を上げている。直接反撃はしてこないが、副作用という形で様々な不都合なことが起こっている。その事象と現象をどうとらえるかで、今後の人類の進む道が決まっていくのでしょう。
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元京都大学医生物学研究所附属感染症モデル研究センター准教授、博士(獣医学)の宮沢孝幸氏が、コロナウイルスは人工物 であり、意図的に作られたものだということを訴えている。誰が何の目的でやっていることかは分からないが、これは事実であると。
こういう小説のようなことが、実際に起こっている。
人類はパンドラの箱を2つも3つも開けてしまっている。暴挙とも言えるが、だれも止めることが出きない。SFのような社会がやって来ている。SFは当然人間が考えたことなので、その発想の元は以前からあって作家が想像力を働かせて物語に膨らませただけのこと。なので、それが現実になったからと言って奇想天外なこととは言えない。
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AI技術の最先端を行くのは、実は中国とイスラエルだという。ユダヤ人は頭いいことで有名だし、習近平は不気味な存在でもある。MATANAがどういう方向に向かうのかで、勢力地図は変わってくるのだろう。
2001年宇宙の旅ではコンピュータHALが造反することで終わるが、果たしてコンピュータが意思を持つ時代が来るのかどうか。2045年に技術的特異点に到達するという「シンギュラリティ」がどうなるのかも分からない。実際にはもっと早まる可能性もある。
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最終更新日
2023.12.23 21:20:10
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プロフィール
sunkyu
日本の四季と日本語の美しさ、面白さ、不可思議さ、多様性はとても奥が深い。日々感じたことを「風におよぎ 水にあそぶ」の心持ちで短歌と共に綴っています。 本業は染色作家
サイド自由欄
◆2006年5月8日よりスタートした「日歌」が千首を超えたのを機に、「游歌」とタイトルを変えて、2009年2月中旬より再スタートしました。
◆2011年1月2日からは、楽歌「TNK31」と改題しました。
◆2014年10月23日から「一日一首」と改題しました。
◆2016年5月8日より「気まぐれ短歌」と改題しました。
◆2017年10月10日より つれずれにつづる「みそひともじ」と心のさんぽに改題しました。
◆2019年6月6日より 「歌とこころと心のさんぽ」に改題しました。
★ 「ジグソーパズル」 自作短歌百選(2006年5月~2009年2月)
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