晴れ時々明日香　in　Canada

美男美女が出てきたり、
派手なアクションがあるわけでもなく、
脚本力や演技力が際立つ、現実感のある映画でした。

この映画の監督がジョエル・コーエンと知って、納得。
コーエン兄弟の作品だったんですね。

世の中には、お金をめぐって、
さまざまな事件が起こっているわけだけど、
そんな事件の背景を見た感じ。




お金で行き詰まってしまった普通の人が、
浅はかな計画でなんとかしようとして、
思いがけない展開が、とんでもない結末になるような。

ウィリアム・H・メイシーの演じる
カー・ディーラーのランディガードは、
情けなくて、小ずるくて、小心ものなのに、
やることは許せないくらい大胆不敵。

登場人物は、それぞれ、いそうな人たち、ありそうな関係、
言いそうなことを話し、やりそうな行動をしています。
淡々としたリアリティが、より身近な現実に感じられ、
ぐいぐいと引き込まれ、怖いです。

そんな怖い映画の中で、救いは女性警官。
彼女がいなかったら、ホラー映画なみの絶望的な怖さです。

お金で後からニッチもサッチもいかなくなるような
ことは絶対してはいけない！
他人のお金をアテにしてはいけない！
と心から思った映画でした。