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今度はちょいと遠出だぜ 水茶屋に若さまと小吉が姿を見せました。金正親子を締め上げてみましょうかと言う小吉に、娘が殺されたのも隠そうとするのだから、脅かしたって白状はしないと若さまは言います。 若さま「まあ、わしが両方の尻に火をつけて歩いたから、慌てて何かやり出すかも しれねえ。そうすりゃ、」 若さまがそこまで言った時、茶店の奥からおゆきと政太郎の話している声が聞こえてきたので耳を傾けます。 政太郎は父みたいに立派な大工ではないと言い、おゆきは泣いて茶店を出て行きます。おつやに何があったのかと探りをいれます。政太郎はいい人なのだけれど、お父つぁんの腕が良すぎて、政五郎の名を汚すと叱られてばかり。まるでお武家様みたいだが、権現様以来の頭領らしいと、言います。 (話を聞いている若さまの表情です。この表情が次の話を聞いていて変わります) おつや「何でも、ご先祖様が久能山の東照宮・・・あるんですか、そんなお宮が」 若さま「あるな」 おつや「その東照宮の御宝蔵を作ったと言うのが自慢なんですよ」 (若さまの目が・・何かを・・小吉も若さまが何かを、というような感じで若さまをじっと見ます・・この時の目の動きがすごい・・アップもすごい、橋蔵さまはアップが綺麗) 若さま「それなら、大した大工だ、政五郎の先祖は・・。久能山の東照宮を造った のか。」 おつや「そういう、言い伝えなのですって」 若さま「親分」 小吉 「えっ」 若さま「忙しくなりそうだぜ」 小吉 「へい」 茶店から腰をあげた時に、しょぼんとして歩いて来る伝七の姿が・・おゆみが金正に捕まってしまったと言うのです。 若さま「なに、おゆみが」 金正はおゆみは着物を脱がし、書きつけを探しているようです。襦袢まで脱がされそうになったところへ、若さまと小吉がやってきます。取られた物を調べるのに何が悪いという金正、出過ぎたまねだという小吉。女スリと一緒になっている岡っ引きにまかしておけるかと言われ、 小吉「何だと、てめえ」と向っていこうとした時 若さま「親分」 (この時の若さまの戸に持たれている時の足ですが、左足をクロスさせているんです・・どうでもいいことですが) 小吉 「えっ」 若さま「間に合えばそれでいいんだ。おゆみ、行こうぜ」 その時、おゆみは宗七に倒れかかります。 おゆみ「ふん、やんなっちゃうね、どうせ転ぶんなら、お武家さんの方へころびゃ いいのに」 (この時若さまの顔が笑っているのですよ。若さまは何か分かったようです) 喜仙の二階に来ています。 若さま「おゆみ、金正が欲しがっていたもの、わしにくれぬかな」 小吉 「若さま、おゆみは持っちぁいませんよ」 おゆみ「いいえ、親分さん・・・どうぞお受け取りくださいまし」 と、おゆみは懐から書きつけを出し、若さまの前におきます。 小吉 「よく、金正に見つからねえで」 若さま「親分、さっき金正の蔵から出る時、おゆみがよろめいたろう」 小吉 「へい」 若さま「見ていると宗七の懐からこれを抜きとったものさ。裸にされる前に、あい つの懐に投げ込んでおいたとみえる。あははっはっは」 小吉 「なるほど、天晴れな腕めえで」 若さま、書きつけを広げると、 若さま「これ、半分しかねえ。それでかぁ、・・どうやら分かってきたな」 小吉 「お分かりになりましたんで」 若さま「うーん、うん」と言って、にっこりとして、おゆみに書きつけを森田のところへ持っていくように、そして宗七が表に隠れていておゆみをつけるだろうが、かまわず行くように言います。 若さま「親分、早籠を仕立ててくれ、大急ぎだ」 小吉 「へつ」 若さま「ついでに、佐々島を呼んでくれ。今度はちょいと遠出だぜ」 小吉 「へい、ようがす」 おゆみが書きつけを森田のところへ持っていった後、みんなが動き出します。向かうところは、久能山。森田兄弟は金正を仲間に入れることとし、財宝が隠されているというお堂をあけてみますと、像がありました。森田市郎兵衛自身がお堂へ入った時、若さまが現れます。 若さま「待ちかねたぜ、久能山の御宝蔵を狙う盗賊め。現場を抑えてやろうと待っ ていたんだ。あっはっはっは、今さら目をむいたってはじまらねえ。私利 私欲のために大勢の罪なき人々を殺肉して飽き足らず、天下の御宝蔵を 土足にかけんとする不所存者。覚悟を決めて神妙にいたせ」 (大詰めの大立回りになります) 市郎兵衛「相手は一人だ、逃がすな」 若さま「馬鹿め、これほどの盗賊に、備えがねえと思うのかい」 一文字崩しがでました。手をまわしておいた町方もやってきます。
若さま「佐々島、小吉、早く江戸へ帰ろうぜ」 (江戸の町(ここで若さま侍の歌が流れます) 若さま達が歩きながら、事件の経過を話しています。(ここから今回の事件の流れを若さまが解説していきます) ◇政五郎から買った衝立を張り直そうとして、裏張りの図面を見つけ出した。かねがね政五郎の自慢話を聞いていたから、久能山御宝蔵の図面と判断したが、生憎図面は半分。抜け穴があるのは分かったが、入口が分からない。残りの半分は政五郎の家にあると見当をつけ、うまく騙して探しださせた。金正は欲が深すぎ財宝を一人占めにしたので、森田が政五郎を殺し図面を奪い、おゆみを使って金正の持っていた分まで掏り取らせた。おあいは、政五郎が死んだのは、金正と関係があると睨んだ。おあいは政五郎が金正のところへ何か持っていったのを知っていたのがかえって悪かった。金正のおさとを殺したのは森田。金正がおあいを殺したので、金正を脅すつもりでやったこと。◇ 若さま「殺したり殺されたり、物の欲に取りつかれた奴らのすることは、常人じゃ 想像もつかねえことだよ」 小吉「それならそうと早く・・・」 若さま「しかし、親分、あの男は疑われることばかりで潔白を示す証拠がないじゃ ないか。だから、自分で下手人を探したのさ」 小吉「なるほど、どうも、恐れ入りやした」 若さま達が入った茶店に、まっとうになったおゆみと伝七が働いていました。お弓がお茶を持ってきました。若さまにも・・・ お弓「はい、これは若さまのお茶」 若さま「うん」 お茶を飲んだ若さま、お弓に 若さま「こりゃうめえ。お弓、このお茶をもう一本つけておいてくれ」 みんな大笑いです。あっはっはっは。 町の女の子たちが、若さまを見つけて「きゃあー」と茶店になだれ込んで来ました。若さまはおいとの手をとり、慌てて逃げてゆきます。 今回も若さまの冴えた推理と活躍で無事に事件も解決いたしました。 ( 完 ) いつもながらの若さまふところ手でのんびりした風情で演じていましたが、この「深夜の死美人」の撮影期間は、京都は雪の日や寒い日の連続だったようで、雪の降る日は火にあたりながら、晴れ間を見ては撮影を続けるという具合だったようです。 そのため、江戸前の粋な橋蔵若さまも、京都の寒さにはすっかり閉口しましたので、それが画面に現われていやしないかとハラハラしたようです。 ちょっと先になりますが、次回の若さま侍シリーズ第6作品からはいよいよカラーでお目見えとなります。 次回は、橋蔵さま、股旅やくざもの初挑戦となる「喧嘩道中」に。
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若さま侍捕物帖「紅鶴屋敷」・・・(8) 2019年05月23日
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