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しょってるわねえ かまどの焚き付けも上手になったみたいね、とお雪がやってきました。そして、甘い声で政吉にお願いをするのです。 お雪「ねえ、政吉、・・・お話しがあるの・・・ちょっと来て」 といわれ、 政吉「えっ、・・・はい(可愛く)」 というと、六助の肩を叩き、 政吉「どうだい、そう来ると思ったんだ」 といって立ち上がると、お雪の手を掴み「さあっ」といったのはよいが、早とちりだったようで、「なによ」といい、手をはらうお雪に、 政吉「えっ、あっしを口説くんでしょう」 お雪の素振を見て、 政吉「ほーら、あかくなったあ、・・・えっへへ、わかってるんだ。思うまい思う まいと、つとめればつとめるほど、こいつは世の習い」 お雪「おあいにくさま、ばかね」 周りにいた人たちからも「馬鹿」「馬鹿野郎」と声がかかると、 政吉「なにを・・・馬鹿はおめえらだい。大きな声じゃいえねえがな、お雪さん は、ほんとうにあっしに惚れてるんだ。・・・ねえ」 お雪「相変わらず、しょってるわねえ。・・・でも、今日は、しょってもらうの がちょっと違うの」 政吉「えっ」 お雪がくすっと笑います。 お雪のお供で米俵を担がされた政吉が行った先の、喜三郎のところでは米俵をありがたく貰ってくれましたが、角太郎の女房のお袖は、今回ばかりは受け取れないというのです。(聞いていた政吉のこの様子も何となく気になりますね) というわけで、米俵を担いで帰らなければならなくなりました。足はがくがくで途中倒れると、足を投げ出しぐったりの様子で、 政吉「ああ・・・世が世であれば、この政吉・・・」
その様子を見ていたお雪は、お蝶がいってたことを思い出し政吉にいいます。 「政吉は、ちょっとすると、大政みたいに、元は武家の出じゃないか」といっていたというと、急に起き上がったのです。 そして、お雪にこう言います。 政吉「えれえ、さすがは清水一家の台所を束ねるだけあって、目がたかいぞ」 お雪は、それを信じたように「ほんとうだったの」というと、 政吉「いかにも」 といい立ち上がったのはよいのですが、足はまだがくがくして、米俵に腰を下ろしてしまいましたが、政吉のこと、ここからまた続きが・・・・始まるのです。 政吉「なにを隠そう、拙者こそ、もと赤穂浪士、二刀流の達人、堀部安兵衛の忘れ 形見・・・」 それに対してのお雪の「おおぼらふきのかみ、まさべえっていうんでしょう」という切り返しでその場での話は打ち切り、米俵を担ごうとして、勢いあまって、その俵は、ちょうどやって来た為五郎一家の子分達の前に落ちてしまったのです。 続きます。
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