快活の原石 キラキララ
快活の原石 キラキララ
11月7日 ルクレールのバイオリンソナタ全曲シリーズVol.1 に行きました。
バロックバイオリン 小池まどかさん
クラヴサン(チェンバロ) 梅津樹子さん
1巻12 曲、全4巻48曲をマラソンします。
スタートライン。
ジャン=マリー・ルクレール。フランスバロック期に一世を風靡したバイオリンの名手兼ダンサー兼レース編み作家。
この時代、優雅で軽やかなのは共通項だが、ルクレールの場合、なんとなくだがいつもスマイルしている感じがする。貴族のお抱えに依存するのではなく、自由に街角ライブを敢行していそうな、パワーがある。
イ短調 アダージョ、アレマンダ、アレグロ、ジーガ、アレグロ
ハ長調 アダージョ、アレグロ、コッレンタ→モーツァルトを先取りしたよなチャーミングな曲。ガヴォッタ、グラティオーソ、ジーガ、アレグロ
次は極めて珍しい変ロ長調。弦楽器は余り扱わない調性。それだけに難しい。その分華やぎ度がぐんと上がった。特にアレグロではオクターブのジャンプ、同音反復、3連ひゅるひゅる、多彩な技を繰り出した。
でもどうだ、スゲーだろ!とは聞こえないのがバロックバイオリンの素朴さ所以。
ニ長調。1番相性の良い調性。
序奏風のアダージョに続くアレグロは、快活そのもの! 愉悦が花火のように舞い上がり、散っていく。最後のミニュエット、メヌエットは、重音が薄ーく重なり合う響。クラヴサンもシャラシャラと和す。
これ、ハーディ・ガーディだ! ハーディの楽団とよく組んでいたのだろうか。勝手ながら煉瓦塀の町並みに、小池さんを置いてみた。
クラヴサンのソロ
デュフリのラ・フォルクレ と
ラ・ド・ブロンブル。
どちらも当時の作曲家。
この時代、作曲者の名をタイトルにするのが流行っていたのかな? フォルクレってあのフォルクレでしょ?
有名なのが、フォルクレvsクープラン。 どーだ! これがてめえのキャラだぜ文句あっか!? ケンカ売った所クープランは、そうですか、ではお返事を進ぜましょうと、冷静にリスペクトして返した。
曲はひたすら低音域中心。フォルクレ、世間一般には威厳ある印象だったのか?
ソナタに戻り、イ長調。アレグロ・マ・ノン・トロッポ。ハ長調とそっくり! サラバンド、ラルゴ、ジーガ、プレスト。
ホ短調。哀愁と憂いの調。
アダージョ、ヴィヴァーチェ、アリア→幾つもの小さなエピソードを解決しながら繋ぐ。アフェットゥオーソ→想いを込めて ホ短調にぴったりな調性じゃないですか。
末枯れたというか、薄幸な感じ。ショパンの夜想曲に、こんな感じの曲があった。何番か思い出せないけど。
アレグロ タッカタッカ、タン、タン! スキップ風リズムがたのしい。
アンコールに、ソナタ10番からサラバンド。 小さな可愛らしい曲。
仕事の憂いを、暫し忘れられました。
帰る前にそば神のかき揚げそば、久々に食べました。美味しかった!