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音楽雑記帳+ クラシック・ジャズ・吹奏楽

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bunakishike

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2012年06月06日
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カテゴリ:ジャズ

ブランフォード・マルサリスの新作は、レギュラー・カルテットの録音です。
前作のカルデラッツォとのデュオが、感情をあらわにした作品だったと思いますが、今回はいつもの演奏に戻ったようです。
曲はモンクの「Teo」とスタンダードの「My Ideal」以外はメンバーのオリジナルです。
サウンドは相変わらず立派なのですが、いまいち心に響くものがありません。
いろんな種類の音楽が聞こえるのですが、強い主張が感じられないためでしょうか。
才能のある人によくある、自分の引出しをなんでも見せたい、みたいな側面が彼にもあるように思います。
アルバムの中では、ブランフォードの「Edymion」が素晴らしかったです。
メロディーが憂いを含んでいますが、変拍子の複雑な構成の曲で、かなり独創的です。
ブランフォードのテナーの音色も、この曲にふさわしいもの。
聞いていると、コルトレーン後期やキース・ジャレットのアメリカン・カルテットの演奏を思い出してしまいました。
フリー・フォームの曲で、中間部あたりからブランフォードのテナーが咆哮するところはなかなかの聴きものでした。
続く、「My Ideal」は、イントロがテナーのニューオーリンズ風のアドリブから始まり、少しびっくりします。
その後、メロディーが始まり、通常のバラード演奏になります。
ソロは、大胆なフレーズが飛び出し、ロリンズを思い起こさせます。
太い健康的な音色で、「Edymion」での病的な音色とはえらい違いです。
これを吹分けているなんて、とてつもない技巧の持ち主であることは確かです。
レヴィスの「MAESTRA」はバラードですが、乾いた叙情とでも言えるような、ひんやりとした感触が心地よいです。
アルバムを通して、カルデラッツオはじめ、ほかのメンバーのプレイも素晴らしいです。
特に、このアルバムから登場したジャスティン・フォークナーのドラムスが凄まじく、実演で聞いたらさぞかしと思わせるような演奏です。
ということでしたが、ブランフォードも50歳をとうの昔に過ぎています。
過去のジャズ・ジャイアントたちは、生涯の代表作を既に作っている年齢です。
このアルバムを何回も聴いているうちに、ブランフォードには、そのような決定的な代表作がないのでは、ということを考えていました。
いわば、平均点はものすごく高いのに、決定的な何かが感じられない、そういうアルバムばかりのような気がします。
私の好きなミュージシャンであるので、評価が厳しすぎるかもしれないのですが、ここら辺で、そういう作品を作ってほしいと思っています。
世界中のファンのために(?)、是非、よろしくお願いしたいです。

BRANFORD MARSALIS QUARTET:FOUR MFs PLAYIN' TUNES(Marsalis MUsic 0874946001809)

1.The Mighty Sword
2.Brews
3.Maestra
4.Teo
5.Whiplash
6.As Summer into Autumn Slips
7.Endymion
8.My Ideal
(BONUS TRACK)
TREAT IT GENTLE

Branford Marsalis(ts,ss)
Calderazzo (p)
Eric Revis (b)
Justin Faulkner (ds)

Recorded October 11 & 12 ,2011 at Hayti Center,Durham,NC





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Last updated  2024年05月30日 20時42分03秒
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