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音楽雑記帳+ クラシック・ジャズ・吹奏楽

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bunakishike

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2020年01月14日
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カテゴリ:ジャズ

最近利用しているbandcampで見つけた一枚。
エンリコ・ピエラヌンツィの作品をベルギーのビッグバンドが演奏したもので、ピエラヌンツィもピアニストとして参加している。
2015年のライブ録音。
昨年フレッド・ハーシュのビッグバンドのアルバムが出たが、彼と同じリリカルなピアニストであるピエラヌンツィのビッグバンドもハーシュと同じようなサウンドだ。
ハーシュは少し淡いサウンドテクスチュアだったが、こちらはもう少しダイレクトに音が出ている。
ブリュッセルのビッグバンドは楽器が鳴っていて、大変うまい。
バート・ヨリスのアレンジも素晴らしい。
中欧のムードを感じさせるサウンドが、心地よい。
前半はピアノソロからトリオ、後半に合奏のようなかたちが多く、何曲も聴いていると、その展開が鼻についてくる。
リリカルとはいえ芯がしっかりしているので、弱々しい感じは全くしない。
「Persona」はリリカルな曲だが、後半炸裂するトランペットのハイトーンはしびれる。
「Within the house of night」はスローテンポの叙情的な曲。
テーマの提示の後のピアノ・ソロはシンプルだが、心に染みいる。
ピアノソロの後のテュッティは少しテンポを落として、気怠さを感じさせる。
「フェリーニのワルツ」は哀愁を帯びたメロディーが美しいが、全体としては単調で月並み。
「With my heart in a song」も叙情的なバラード。
スローテンポで始まるが、途中からテンポが速くなりトロンボーンのソロが入る。
中間部のユニゾンで奏されるテーマが崇高な気分に満ちていて、なかなかいい。
後半もトロンボーン・ソロが続くが、構成としてあまり面白くない。
リリカルな曲が多いプログラムだが、そこにバビッシュでダイナミックな「Newsbreak」のような曲も入っている。
テンポが速く、難しいアレンジだが、ある種の爽やかささえ感じられる痛快な演奏。
このアルバム随一の聞き物。
「Coralie」はシンコペーションが効いた3拍子の曲
ミディアム・テンポでリズミカルだが、その中から哀愁漂うフレーズが聴こえるところは、味わい深い。
後半に出るピアノソロが中々いい。
「Distance from departure」は最初の木管に支えられたピアノソロが中々味わい深い。
「It sleaks for itself」は、リズミックなフォービートの曲でビッグ・バンドらしい演奏。
珍しくバリトン・サックスのソロが聞こえる。
サックス・ソロはこの曲だけのようだ。
後半のホーンの動きが目覚しい。
ベース・ソロを経て最後はドラム・ソロで締め括られるが、燃焼不足の感じは否めない。
全体的にソロ楽器がほぼピアノ、フリューゲルで占められているのは物足りないが、バート・ヨリスのフリューゲルは柔らかいサウンドとリリカルなフレージングがピエラヌンツィの音楽にふさわしい。
ところで、bandcamp(2008-)というサイトはミュージシャンを支援するサイトということを今頃知った。
なるほど、それで価格が××以上とかになっていたわけだ。
要するにミュージシャンの指値ということだろう。
bangdcampの取り分は15%で、ミュージシャンの取り分が累計で5000ドルになったあとは10%に下がるという、良心的な契約で、ミュージシャンにとっては頼りになる存在だろう。
因みに現在まで累計で約4.5億ドルの取り引きがあり、直近の一ヶ月では840万ドルだそうだ。
個人でネット販売しているミュージシャンもいると思うが、今後bandcampに収斂していく予感がする。

The Music Of Enrico Pieranunzi (DEWERF WERF125)16bit 44.1kHz wav

1.persona
2.Within the house of night
3.Fillini’ s Waltz
4.Newsbreak
5.With my heart in a song
6.Coralie
7.Distance from departure
8.It speaks for itself

Enrico Pieranunzi(comp,p)
Bert Joris(tp,arr)
Brussels Jazz Orchestra

Recorded live on 22nd and 23rd August 2014





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Last updated  2020年01月16日 21時37分15秒
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