ロールシャッハテストを受けてきた
前回のWAIS-III検査に続き、今日はロールシャッハテストを受けた。
今回は心理検査の続き、としか聞いていなかった。ロールシャッハとは知らなかった。正直イヤだなあと思った。
「ロールシャッハテストはやったことがありますか?」
「はい、4回目になります」
「最後に受けたのはいつごろですか」
「4年ほど前だと思います」
「えっ、そんなに最近なら、ほとんど覚えてますよね…」
と言われ、やらずに済むのかなと一度は期待したのに、結局やることに…。
ロールシャッハテストは、10枚の絵(紙にインクを落として2つに折って広がったシミの絵を印刷したもので、白黒の絵もカラーの絵もある)を見て、何に見えるか・イメージするか・連想するかを、心理士さんに言葉で伝えるもの。
まずは10枚を順番に1枚ずつ見て、何に見えるかを伝える。
その後、1枚ずつじっくり、どの部分がそのイメージになったかを詳細に伝える。これが、私にはものすごく辛い…。
最後に、10枚を全部並べて、この中で1番好きな絵・1番嫌いな絵・1番自分に近い絵を選ぶ。
4年ほど前にやっているので、絵は、見ると覚えているものも多かった。覚えていないものもあった。
前回とまるっきり同じイメージになった絵はなかった。1/3ほど新たなニュアンスが入った。前回は感じたのに今回は感じなかったイメージもあっただろう。
初めて検査した時、ある1枚の絵が、触るのも怖かった。心の深い深い所で、強いネガティブな何かがうごめいた。
今回、触ることへの抵抗はなかったものの、1番嫌いな絵は同じくその絵だった。どうしてその絵が怖いのかは、自分では全く分からない。心の中に、何があるのだろう…。
普段は無意識の層にある感情が、ロールシャッハテストで滲み出て、内容によってはキツい。それを絞り出して伝える。更に詳細を説明する時は、重ねる質問が続き、追い討ちを掛けられているような辛さになる。
前回のテストは、心理士との相性が悪かったのか、心理士が下手だったのか、3時間以上かかった。詳細な説明の求め方が執拗で、詰問のようだった。痛みが強くてそっとしておきたい所ほど、好奇心でぐちゃぐちゃ引っかき回されているように感じた。辛くて辛くて、心底からヘロヘロになった…。
今回のWAIS-III検査の予約時、その心理士は絶対にやめてくれるよう強く言った。また、これからロールシャッハテストをやると聞いた時は、凄まじい恐怖を感じた。
今回、心理士さんの手際の違いか、ほぼ予定通りの1時間強で終了。と言うより、初回も2回目も、前回のような過度な負荷はなかった。
改めて、前回の心理士には多大な問題があったとしか思えない。
これまで、ロールシャッハテストの結果については、何も教えてもらったことがない。
先日のWAIS-III検査の結果は、前回の通院で主治医からざっくり説明された。ロールシャッハは、どうも主治医の指示ではないようで、また何も説明ないだろう。
ただ今回は、テストをやった心理士さんの予約を取って、説明を受けることも出来るとのこと。
せっかく辛い怖い思いを乗り越えて受けたのだし、精一杯有効活用すべく、説明を受けようと思っている。
主治医は、今と少し先の治療のための材料として、心理検査を利用されるのかなと思う。
私は、最終的には治療終結したい。主治医のアドバイスやサポートや投薬なしでやって行きたい。終結やその先に向けて、自分は何が得意で何が苦手か、どんな対応手段があるか、生き方を工夫するための情報を手に入れておきたい。
一般的には「病気(障碍)になる前の自分に戻りたい」といった回復像があるのだろう。私は、物心ついた時には虐待されていたから、そもそもの「普通」が分からない。ずっと頑張り続けているのに、ずっと空回りするばかり。どんな回復像に向かって何をどう頑張れば、努力が噛み合って楽になれるのか、それさえ分からない…。
なお、WAIS-IIIの結果。
「知能指数は○○○(数値)程度。今のは目安ね、プロ野球選手の推定年俸みたいなもんね」
「短期記憶能力が少し劣る程度で、能力は全体的に高いから、発達障碍じゃないよ。あなたをアスペルガーだと思ったことは一度もないよ」
「後は気持ちのコントロール。それは、もうずっと何年も頑張ってやってることだし」
推定年俸という例えに吹いてしまい、きちんとした数字を伺い損ねた。あえてあいまいにボカされたようだった。