テーマ:福島美味(8)
カテゴリ:友達の住む街
伊達市のいつもの生産者さんから、お米が届いた。
おまけにきゅうりが入ってた。 立派なきゅうりが、なんと1ダースも!!! 10kgの米袋が小さく見える。 今は、このハウスきゅうりの収穫で大わらわで、朝4時からやってても時間が足りないそう。 そして今年の田植えは、いよいよ来週の予定。 スーパーに並ぶきゅうりも、他のお野菜も、どこかの誰かが大事に育てられて、朝早くから収穫されたものなんだなあ。 そんな当たり前を、ずっと知らなかった。お金を払って買ったものでしかなかった。 話は遡って2月中旬、福島牛のイベントに参加した。 衝撃的なお話を聞いた。 現状、福島牛は他県産に比べてキロ単価¥300安いそうだ。1頭500キロ。毎月10頭出荷されていると差額¥150万。 「牛飼いのロマンが、面白さが、やりがいが、旨さが、値段に絡まない。落ち込んでしまっている…」 「エサも、オガクズも、敷藁も、水も、空間も、全て検査済み。放射性物質が出るワケない環境」 それでも付きまとう風評による買い叩き…。 キロ¥300安いのを素直に小売りに反映されていても、100g¥30安いだけ。私たち消費者にメリットはない。 儲けているのは卸業者や仲買人だろうか。 そして酪農家さんの損害補填は、国や東電の賠償金なのだろうか。その場合、関東の私たちは国への税金でも東電への電気代でも、賠償を負担している。 卸業者や仲買人がキロ¥300買い叩いたツケを、知らない内に負担させられているのか…。そんなふうにお金を出すより、ちゃんと買って食べる方がいい。ちゃんとした価格で取引して欲しい、酪農家さんの誇りを踏みにじらないで欲しい…。 このことを思い出すと、なんて表現したらいいのか分からない。やり切れない気持ちの行き場がない。 その後、その方が仰ったのは、とてもシンプルだった。 「美味しいって言ってもらえると頑張れる!!」 そんなんでいいの?眼から鱗だった。 そして3月上旬、来日したウイリアム王子が福島産を召し上がった。 英国王室が王子を人柱に差し出すはずがない。もう危険性なんて微塵もない。 「牛飼いのロマンが、面白さが、やりがいが、旨さが、値段に絡まない」 酪農家さんは、ご自分のことを「牛飼い」って仰るんだ。 そんなささやかなことが、妙に印象に残っている。 牛の話になるとデレデレで、お孫さんの自慢話みたい。 くりくりまなこでよだれべとべとの仔牛が寄ってくる様子や、ブラッシングされて気持ち良く目を閉じてる様子が目に浮かぶ。 こんなふうに慈しまれるお気持ちは、かわいいではなく「めんこい」なんだろうな。 大切に育てられているお気持ちは、牛も米もきゅうりも同じ。 「美味しい」って言うだけで良かったんだ。 そんなのは、いつも、当たり前にやってることだった。 産直でお米を購入させてもらうご縁を頂けて良かった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015/05/22 12:50:50 AM
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