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シリーズの第3作目『神様の御用人3』を読了。
第3作目は神さまが4柱登場します。 八百万の神様とはよく言ったもので、日本人の妄想、いや想像の感覚とは計り知れないものがあるなーと感じます。 何と今回は「古事記」には出てこない神さまの話もあります。 古事記に出てこないのに、なぜ存在が知られて、お祀りされているのかと言えば、本書によると「古語拾遺」に記されているのだそうです。 ちょっと、待て「古語拾遺」とはどのような書物なのか……。 私にとっては初めて名称を聞いた書物です。 ということで、安易ではありますが、ウィキで調べてみました。 簡単に言ってしまえば、平安時代に書かれた神道の資料という事です。 官人・斎部広成が大同2年(807年)に編纂。全1巻。 目的は、法整備のための調査報告書という説が強いらしいです。 神道資料って、もうこの時代にあったのですねー。 ここに神さまがたくさん記されているということなのでしょう。 法整備のために神さまの資料がいるというのは、やはり朝廷の権力を固辞するためのものだったのかもしれません。 恐らく、これだけの神さまがバックボーンについている天皇はすごいんだぞということなのでしょうか。 諸外国だとバックボーンのことは考えもせずに自分自身がトップであるということを戦いを通してでも頂点に上がろうとするのに、日本は古代から自分の背景がどうであるかということで権力を固辞する形だったのですね。 これこそが、神仏も道教も神仙境も民間宗教も自然崇拝も全て受け入れる素地だったんだろうと気が付きました。 権力のトップに君臨する形が文化的に風土的に諸外国と異なる(笑)。 なんでしょ、寺社を推し活としているマニアなブロガーの方々がこの作品を推す理由が徐々に明確になってきました。 物語の内容はゆるくてまさに「ラノベ」なのですけど、こっそり潜んでいる知識がマニアならではなのもの。 これからもじわりじわりと読んでいく必要がありますね。 個人的には第3話の貴船が舞台となっている物語が好みでした。 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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