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ゆっくりのんびりと巻数を重ねている『神様の御用人』7巻目を読了。
久しぶりの長編でした。 今回の舞台はすぐにどこであるか分かってちょっとにんまり。 松尾大社の境内社月読神社。 中心はそのご祭神である月読命とその弟、須佐之男命。 これだけこの二人の兄弟の絡みで物語が進行すると、さすがに神さま多すぎてこの世界がカオス状態になっている私の頭も、天照大神も含めて伊邪那岐神と伊邪那美神の子どもたちで三貴子であることは定着されました。 良かったーーーー。 もう、神さまの名前って一柱でもいくつも名前を持っているし、しかも同じ名前でも漢字が異なったりで私の中では全く追い付いていなかったですよねー。 さて、あとがきに書かれていてしったことですが、この三貴子でありながら月読命だけは記紀に記述がほとんどないのだそうです。 さらに言えばご祭神としてトップで祀っているのは、日本全国の神社のうち、この月読神社と伊勢神宮内にある境内社だけだそうで、それを知ると作者じゃなくても、なぜよ?と逆に注目してしまいます。 そのため、今回の物語は完全に作者の妄想で描かれたとか。 それでも、私の中にこの三貴子が完全にインプットされたことは、とてもありがたいことです。 古事記そのものを読んでもそう思うのですが、神様でありながら、なぜこんなに人間臭いのか。 人間を超越した力を持っていることは間違いないのですが、聖人君主ではないという日本の神様。 どうしてこうなっちゃったのか、1000年以上昔の先人たちに一度インタビューをしてみたい。 章ごとの間に設けられている神様講座は今回も知らない知識を提供してくれるありがたいものとなっていました。 最初の松尾大社と秦氏の関係についてはそこそこ知ってはいたのですが、秦氏が渡来人であることが関係するご祭神のことに関してはなるほどと思える説明。 その次は須佐之男命が植えた木の話に関すること。 彼の体毛からそれぞれの樹木が植えられたそうですが、それらは当時から目的があった木材であったということで、いやーー先人の生きる智慧って凄いとしか言いようがありません。 最後は私にとっては初めましての神様「思金神」について。 読んでいてなるほどと思うのですが、私の脳みその中に定着するにはもう少し時間がかかりそうです。 巻末には神さまの系図が三貴子中心に描かれていて、この三貴子が私の中でインプットされたからこそようやくつながりがこれを見て分かり始めてきました。 と今回も私としては盛りだくさんとなりました。 最終巻が10巻ということで、徐々に終盤に近付いてきており、終わってほしくないなーと思いつつも、どのようなエンディングを迎えるのか気にもなるところです。 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年03月28日 06時34分10秒
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