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自己紹介のプロフで、趣味は読書とかいときながら、
いつもは法律の本しか読んでないので、実に久しぶりの 読書。 久しぶりの読書に選んだ本は、小川洋子の 「博士の愛した数式」。 あらすじは、こんなの。 年老いた元大学教師の家に派遣されることになった主人公。 彼は優秀な数学者であったが、交通事故にあってから80分 しか記憶を保持できなくなった。しかも、彼は数字にしか 興味を示さず、数字の世界を通じてしかコミュニケーショ ンが取れないありさまだった。当初、ぎこちない関係だっ た彼とのコミュニケーションは、「私」の10歳になる息子 との出会いをきっかけに変化する。 80分間に限定された記憶、数学を通じて描いた世界の 美しさ、そしてそこから描き出される、彼の他者への いたわり・・・ 主人公の息子の成長と比例するように、彼の記憶の時間は 短くなり、最後を迎える・・・ 正直、いまいちでした。 いろんな人の書評では絶賛の嵐なのだけど・・・。 他者のやさしいまなざしを描く小説なら、ソルジェニー ツィンの「マトリョーナの家」の方がいいなあ、と思っ たし、段々と記憶できる時間がみじかくなっていくくだり 、そういったことの哀しさは「アルジャーノンに花束を」 の方がクリアだし。そもそも、主人公である彼が愛した 「未亡人」、彼女の彼への愛と悲しみの深さがこれでは ぜんぜん見えないよ・・・。 そんなことを考えているうちに、僕の、この本の行間を 読み取る努力が足りないのかもしれないなあ、とか 思い始めた。そういう意味では不感症なのかも。 もっとこってりした、天一のラーメンのようなコテコテ のもんじゃないと納得できない、みたいな。 日常生活の人間関係でも、もともと苦手だった「人のこ とを思いやる」ってところがぜんぜん出来なくなってるし。 そういうところは感じすぎるくらいsensitiveでも いいような気はするんだが・・・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.05.05 23:15:19
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