書読ミテ語ル:『10年後の日本』
こんばんは、TAKEです~。続きましての課題図書は・・・書名:10年後の日本著者:「日本の論点」編集部出版:文春新書------------------------------------------------本書はざまざま今の日本の問題、課題について分かりやすくまとめられていて読みやすい本のように思います。消費税、高齢化、団塊世代の動向、少子化、学力低下、離婚、環境問題、家庭内暴力、グローバル経済、安全保障、と、問題は多方面で山積みですね。その中で、ちょっと知らなかったのでビックリしたのが非婚化、晩婚化が進む中で、既に出生児の90人に1人が「試験管ベイビー」であること。そして、AID(非配偶者間人工授精)によって誕生した子供がすでに1万人を超えている、という事実。なんだかSFの世界みたいな印象です。モウそんな時代なんですね。本書はさまざまな問題・課題を淡々と述べ、10年後を予測する、というスタンスなので、読み終わると「ああ、問題だらけで息がつまりソウダ」となってしまうのですけど、要するに社会の進む方向が全くもって明確でない、ということなのかなと思います。師曰く、「これまで日本の世論は政治家と学者とジャーナリ ストがつくってきたけど、いまはそれも弱くなっ て世論そのものがなくなっている」というわけで、この国ではこの先どうなるのか、どうしたいのか、ということを責任もって示せる人がいないわけですね。そもそも考えてもイナイというのが大部分なのかもしれません。それは不安になるわけで。おそらく、答えは簡単に出るものではなくて、「事実を知る」「考える」「伝えて」「繋がる」という段階を経て、市民の世論をつくりあげていく必要があるんじゃないかと思いますけど、いずれにしても今までと同じマインドセットで考えていてはいい世界は描けないような気がします。今までの文明から全くチガウ見方で新しい価値、文明を定義する必要があるように感じました。まずは「事実を良く知る」ことからはじめていくとしましょう~2010/3/17 TAKE