あれから1年がたった
帰省中。 19日が亡友の一周忌だった。夕方,徒歩10分ほどの友人宅を訪問し,仏壇に線香をあげ,ご両親にお話をうかがう。2年半前に帰郷を決めた時,既に持病のクローン病に加えて小腸に癌が発見されていたこと。小腸の癌は,全国でも数例しかなく,根本的な治療法がなかったこと。告知を受けた本人は,それを誰にも告げなかったこと。帰郷後の治療方針は,医師と相談しながらも全て自分で決定していたこと。などなど。知らなかったことばかり。同じ高校から同じ大学に進学して,同じ学生寮の隣室になった。その時,遊びでやってただけで競技経験のない体育会バトミントン部に入部すると言い出して,それは無理だとあきれたことがある。でも,結局4年間,やり通した。飄々淡々とした風貌で,苦労しているところは絶対に見せなかった。努力とか根性とかの暑苦しい言葉が一番似合わなそうで,実は努力と根性の固まりだったんだ,おまえは。でも,もう少し,つらいとか苦しいとか,言っても良かったんじゃないのか。