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カテゴリ:介護予防
健康づくり、介護予防に携わっているスーさんは66歳を前にして、平均寿命が80歳を超えた今、どう生きていくか? 考えさせられます。 やはり、介護状態になって、自分のことが自分でできなくなってきたとき、寝たきりになった時、それ以上の延命は、痛みの緩和のみの対処でいいかな? と考えています。でも、その時になったら、気持ちは変わるかもしれません。 今は、スーさん自身も含め、地域の方々に介護状態にならない方策を一緒に考え、実践していくことが大切と思います。 以下、朝日新聞からの引用です。
(声 どう思いますか)8月30日付掲載の投稿「長生きはめでたいことなのか」 2015年9月16日 (水)配信朝日新聞
■長生きはめでたいことなのか 無職 竹田清夫(神奈川県 83) 日本人の平均寿命は男女とも過去最高を更新しましたが、これは単にめでたいことなのでしょうか。 日本の少子高齢化は深刻です。少子化対策はいろいろと検討されています。けれども、高齢化対策はもっぱら、いかに支えて長生きさせるかという観点からの対策です。これでいいのでしょうか。 社会の活力の維持には、構成員の適切な新陳代謝が必要です。それより何より、当の高齢者がどんな状態でも長生きしたいと考えているでしょうか。 私も介護を受けて寝たきりになり、排泄(はいせつ)もままならない日が来るかもしれません。その時、そんな状態で生きながらえたくはありません。介護を拒否し、安楽になることを願います。 しかし、自分で安楽になることはできません。社会が措置してくれることを願います。これは多くの高齢者の願いではないでしょうか。みなさんは、どうお考えでしょうか。 (8月30日付掲載の投稿) ◇ ■自ら終末を選べる法律を望む 無職 小島光夫(新潟県 71) 投稿者の方に共感します。介護を受ける状態になってまで生き続けたいとは思いません。私はエンディングノートに、延命措置をして欲しくない旨を記しました。自然界で生命あるものは、その摂理によって世代交代をしています。人間だけが、医療技術の発達によって、その摂理に逆らって寿命を延ばしているように思われます。 私は自らの意思で死の時期を選択し、安楽に旅立つことを支援する法整備を望みます。安らかな眠りにつくための薬の開発を医薬業界に認め、それを処方した医師が自殺関与罪や同意殺人罪に問われないようにする法律です。このような法律も受け入れる社会であって欲しいと思っています。 自らの尊厳を保った状態で終末を迎える。これこそ、人間のみが果たせる生命の全うの仕方ではないでしょうか。 ■子供に迷惑かけて生きたくない パート 末森和枝(東京都 69) 健康で、子供たちに迷惑をかけずに生きられるのなら、長生きはめでたいことかも知れません。でも、多くの人は介護が必要になり、子供たちに迷惑をかけ、子供たちの人生まで壊してしまうことになりかねません。 子が、親の介護中に手をかけるという悲惨な事件があります。亡くなられた親より、手をかけてしまった子どもの方が不憫(ふびん)でなりません。親は、子供を犠牲にしてまで生きたくはないはずです。 私も、社会での措置を切に望みます。介護が必要になったら拒否して安楽を希望する旨を、健康なうちに一筆したためておき、実際にそのようにしてもらえるような社会にしていただきたい。そうなれば親として安心できます。 高齢化対策のための多額の予算の改善にもつながっていくと考えるのは、私だけでしょうか。 ■介護を受けて笑顔で生きて 介護支援専門員 浜村美和子(山口県 54) 「今日はしっかり目が開いてるね」「笑ってくれてる」。在宅で介護を続ける方のために働く私の、うれしい瞬間です。いつも、介護が必要な方の気持ちに寄り添いたいと思っています。 ご投稿者の「介護を拒否し、安楽になることを願います」の言葉に、胸が詰まりました。できることなら、ご投稿者に介護が必要になったときに、どう生きていくのがいいのかを一緒に考えたいと思いました。 介護が必要になった方を支える仕組みは、どなたのそばにもあります。お元気なうちに、相談窓口へ行ってみてはいかがですか。あなたの「生」を支え、あなたが生きることを喜んでくれる専門家がいるはずです。介護が必要になったあなたも、あなた自身です。介護を拒否しないで。介護現場ではみんな、あなたの笑顔が見たくて頑張っています。 ■高齢者は意見もっと述べよう 医師 藤倉一郎(埼玉県 82) 長寿はめでたいことです。しかし、長寿が必ずしも健康かというと、そうは言えません。報道などでは元気に活躍している人が注目されますが、多くの人は介護を受けたり、病院に入院したり、人のお世話になったりしているのです。 統計では存命していれば長寿ということになります。しかし、実際は医療や介護に頼って生きています。だから医療費や介護費は増大します。日本の医療費の半分以上が高齢者に使われています。延命のために高額な手術が行われ、高度な医療技術も使われています。更に高度な介護を必要とする高齢者をつくっているとしか思えません。 寿命の延長のためだけの医療は、制限すべきでしょう。医療者としてもそう思いますが、なかなかはっきり言えないのです。高齢者は、意見をもっと述べましょう。 ◆最期の迎え方考えよう 日本尊厳死協会副理事長の鈴木裕也医師 世界には十分な医療が受けられず、平均寿命の短い国がたくさんあります。有数の長寿国である日本は幸せな国です。ただ一方で、終末期の医療をめぐって、本当にこれでよいのかという疑問が出てきています。 これまでは寿命が来て天寿を全うするのが普通でした。しかし医学の発達は過剰な延命治療を可能にし、自然で静かな最期を阻むようになりました。医学界は救命と延命を第一にして、望ましい看取(みと)りの実施と教育をおろそかにしてきました。 どのような形で人生の幕を閉じるのかを国民一人一人が考え、医療者は患者の意思を尊重した終末期医療を行うべき時代になりました。人間本来の在り方とはどういうものなのか、終末期の看取りに関する法整備も含め、しっかり考える時期だと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015/09/17 11:11:39 AM
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