カテゴリ:もう一度観たい・読みたい
『包帯クラブ』(天童荒太 著) 『永遠の仔』や『家族狩り』といった天童さんの代表作をいつかは読んでみよう、と 思っているのですが読んだら最後深く深く考えさせられそうで、怖くて未だ 手にしておりません…。 そんな気持ちでいるなか、この『包帯クラブ』を手に取ってみたのは 今年9月頃に柳樂くんら主演で映画化される、という帯をみたのと “いまの社会を生きがたいと感じている若い人たちに語りかける長編小説”との 紹介文を見て、中学生たちにお薦めするにも良いのかな…と 関心を引いたからです。(なにより薄いので…すぐ読み終えられるかと) これは<傷>の物語です。 目に見えない傷に対して、(とくに他者の傷に対して)人は鈍感だったりするけれど、 確かに目に見える形で癒やされるとすごく、安心するものかもしれないな、と思いました。 登場人物たちが後半ぶつかる壁のように、実際はそんな単純に割り切れるものでは ないのかもしれないけれど…だけど、祈る気持ちで包帯が巻かれた風景を、 柊も実際に見てみたい、見れたらいい、と思ったので。 この作品が映像化されるのであれば観に行きたい、と感じました…。 とんでもなく、しょーもない事を口にする一方で とても胸に痛い台詞も投げかけてくるディノの存在感がいいです。 「そんなことしてどうなるの。自己満足じゃないのか」という疑問に対しても ちゃんと向き合おうとするクラブの仲間たちがいいです。 確かに…若い人たちにお薦めな作品だと思います。 自分の中にある大切なものを失ってしまう前に。 人の痛みに鈍感になってしまう前に。 …是非一読を、と思います。 (本が薄いだけに一つ一つのいいな、と思うエピソードが流されてしまってるような そんなもったいないなーと思う気持ちもあります。 でも凝縮されているからこそ、多くの人に手にとってもらいやすいかも、とも 思います。) 『此処彼処』(川上弘美 著) 久しぶりに川上弘美さんの文章に触れました。 やわらかで、一種独特の雰囲気をまとった文章(と、ページ)を読んでいると 自分もそのふんわりした空気に包まれているように感じて。 なんか不思議な沈静効果があるようで。 「ああ、やっぱり、いいなあ♪」と思いました。 中・高校生の息子さんたちとの会話も川上さんならでは(?)で。 川上さんをお母さんと呼んでいる息子さんたち…羨ましいかも、なんて思っちゃう。 江國香織さんの小説『がらくた』を書店でみつけ、購入してきました。 江國さんの本を手に取るのはすごく久方ぶり~、という気がするなあ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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