読書日和　～Topo di biblioteca～

先の展開が本当に読めなくて、主人公の青柳さんと同様に
苦しい気持ちを味わってしまいました。
自分を追い詰める訳のわからない、けれど大きな力に恐怖を感じたというか。
そんな状況のなかを多彩な人物たちが絶妙に絡まりあって
物語を紡いでいく緻密さは伊坂さんならでは！、という気がします。

　　

小さな、けれど印象深いエピソードが好きです。
「おまえ、小さくまとまるなよ」とか
「たいへんよくできました」とか
森の声とかね。（読んだ人にはきっとわかる。笑）

登場人物たちのユーモアのある台詞にたびたび笑ってしまいました。
（物語はこんなに緊張感を孕んでいるというのに！）

この物語も仙台が舞台となっているため、知ってる地名が出て来る度に
嬉しくなってしまいました。
登場人物たちのことをとても近しい人のように感じてしまえるのが不思議です。

読み終えた後、映画「JFK」を観たくなったし（読む前に観ておきたかったかも）
ビートルズのアルバム「アビーロード」、その収録曲「Golden Slumber」が
聴きたくなりました。

　　　



近頃、本の感想というか日記が書けなくて。
のんびり本を読む余裕もなくて。うう。

そんななか『このミステリーがすごい！２００８年版』を買いました。
面白いミステリーに出会いたいです。
この本に紹介されているミステリーのごく一部しか読んでいないことに
愕然としてしまった…。
まあ、一口にミステリーといっても、柊の好きな作風などは
大分限られた範囲なのだけど。