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テーマ:小学生ママの日記(28636)
カテゴリ:ヒデキのあゆみ
月曜日。ヒデキ(小3)が珍しくため息をついています。
「どうしたの?」 「木曜日に漢字の50問テストがあるんだ」 「50問?まとめのテストかぁ~。 そりゃ、大変だね」 「それがさ~、 90点以上取らないと不合格なんだって そんなの絶対に無理だし!」 「まだ何日もあるじゃない? 毎日少しずつやれば、きっと大丈夫だよ」 自分が出来ないことでも、子どもには平気で言えるから怖いですね(笑)。 ”毎日少しずつ…” 私が最も苦手とするやり方です。 ヒデキは毎日家に帰ると、ランドセルだけ放り投げて、すぐに外に遊びに行きます。真っ暗になるまで外で遊ぶか、柔道があるから、家に帰るともうお風呂、食事。ゲームもしたいし、テレビも見たい。 …勉強をする暇なんてありません。 結局、勉強らしい勉強をしないまま、水曜日の夜になってしまいました。 いよいよテスト前日になると、さすがのヒデキもモーレツに焦り始め、 「もう明日だよ~! オレ、不合格になったらどうしたらいいんだろう…」 (だって、いくら言ったってやらなかったんじゃん!笑) でも、そうなることは分かっていた私。 ちゃんと手書きで50問テストを作り、5枚もコピーしてありました。 「ヒデキ、ママをなめちゃ~いけないよ」 「えっ?」 「ママは明日のテストでヒデキを合格させることも、100点取らせることもできるんだよ」 「ウソだーー!!」 「さっ、コースを選んでもらおうか。 ”合格コース”か”100点コース” どっちがいい?」 半信半疑の顔のまま、ヒデキは小さい声で、 「そりゃ100点の方がいいけど…」 「よしっ!じゃ、100点コースに決まり♪ さっ、始めるよ」 まずは、テスト問題をテストと同じように、何も見ないでやってみました。 結果:52点。×がいっぱいです。 (う~~ん…半分か。 ま、悪くない。半分はできてるんだから) ところがヒデキはそうはいきません。 「ほら~! ダメじゃん!こんなんじゃ、絶対に無理だよぉ~~! もう、オレの人生終わったし!」 「あはは♪何をふざけたこと言ってんの? たったの9年くらいで人生終わってどうすんの? ヒデキ、どうやらまだママを信じていないようだね。 ママは明日までに必ずヒデキが100点取れるようにしてあげる、って言ったでしょ?」 「ええ~~~っ!?」 (再び、疑いの目) 「いい、ヒデキ? いつも言ってることだけど、字を書くときには、下手でもいいから、心をこめて丁寧に書くんだよ。 丁寧に書いたら、きっとその字は1回で覚えられるから」 (もちろん、そんな根拠はどこにもありません! ほとんど洗脳しちゃっています。笑) まずは10問ずつ練習をします。 そして自信がついたところで小テスト。 完全に覚えたら、次の10問に進みます。 大事なことは、褒め続けること! 「さすがはヒデキ! いい字書くね~」 「わぁ!もう覚えちゃったの? ちょっと早すぎるんじゃない? これじゃ、あっという間に終わっちゃうよ~」 もちろん、ヒデキは”褒めれば褒めるだけやる気になる子”だと知っているからです(笑)。 …そして最後に50問テストに挑戦! 結果:92点 「ほら!やったじゃん♪ 1時間前には52点だったのに、もう90点以上!!! 合格だよ~~!」 ちょっと安心した様子のヒデキ。 90点以上になると、今度は間違えてしまったところが悔しいようで、 気がつくと自分から間違えた字を何度も書いて練習しています。 その後、お風呂の中でも湯船につかりながら、間違えた字を壁に指で書いて復習。 お風呂からあがると、寝る前にもう一度テストをする、と言います。 やったーーー!!! ついに100点です。 「どう? ママの言った通りになったでしょ? あとはもう心配しないでいいから、寝なさい」 翌朝。 ヒデキは学校へ行く前に、自分でもう一度確認テストをしました。 「ママ、オレ頑張ってくるよ♪」 玄関先で、鼻息を荒げるヒデキ。 頭の中には、既に漢字テストのことしかないようです。 「うん、しっかりね」 その日、学校から帰ってきたヒデキは、 「オレ、100点かもしれない。 全部できたよ」ニコニコの笑顔で報告してくれました。 「あ~~あ、早くテスト返ってこないかなぁ♪ オレ、ほんとに100点だったら、嬉しすぎて泣いちゃうかもしれないよ~」 「あはは♪ 100点が嬉しくて泣いちゃうの? でも、 テストが返されるのを楽しみに待つヒデキなんて、初めて見ました。 (よかった!ちゃんとできたんだね♪ でも50問の漢字テストで本当に100点満点を取るっていうのは、なかなか難しいんだよね…) そして今日。 「ただいま~! ママ、漢字テスト返ってきたよ♪」 「え?そうなの? それで、どうだった? 合格した?100点取れてた?」 「う~~ん、まだちゃんと見てないからよくわかんない」 (何じゃそりゃ? 見てないなんて、そんなことあるわけないでしょ? まさか、不合格だったとか?) 「あのさ~、テストに合格したのは34人中18人で、100点が5人だって!」 「うんうん。やっぱり少なかったね~。 それで? ヒデキは?」 「あのさ~、100点の5人の中で、女子が3人。男子は2人。 先生がさ、黒板に100点の子の名前を書いていったんだよ。 まず、3人の女子の名前を書いて~…」 (だから、ヒデキはどうだったんだよ~!?) 「男子は、 まずR君が100点で…」 (ゴックン。いいから早く次を言ってよ~~!!) 「そしたらみんなが、あとの一人はいつも100点取ってる ”D君♪D君♪” って言い出して… オレも絶対にD君だ! と思ったら、 (ガクッ!結論を先に言え~~!) 何と!? 先生が”ひ”って書いて、 (キターーーーーー!) みんなが ”ひできだぁ~~~~!”って。 そう!オレ、100点だったんだよ~~!!!」 「おお~~っ!? ほんとに? すごぉぉおおおおい!!! やったじゃん♪」 (それにしても焦らしすぎ!笑) そして目の前に広げてくれたテスト。 「本当だ! よくやったね、ヒデキ」 ん?心配そうに私の顔を覗き込むヒデキ。 …そう!嬉しすぎて泣いちゃったのは、私の方だったんですね~(爆) だって、これまでヒデキがテストでこんなに頑張ったことはないのです。 気がちっちゃいヒデキは自分だけが”不合格”になるのがよほど怖かったのでしょう。 ヒデキの100点がどのくらい珍しかったのかは、 この先生のコメントを見ていただければ一目瞭然ですね。 いつも100点を取っている子なら、こんなコメントはつきませんからね~(笑)。 「ママ、このテスト、賞状みたいに飾ってね」 うんうん♪ 今回は、2人で勝ち取った100点ですからね~。 私にとってもヒデキにとっても、嬉しい100点の思い出ができました☆ ひなたまさみ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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